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「おはー!じゃーん良太君登場!」
教室の扉を豪快に開けて騒がしい教室に入った。

昨日はあの後淳がご飯を作ってくれたのを食べて、解散した。
淳のご飯はプロ並み。
ほっぺたが落ちるくらい旨い。
ほんと満足です。
淳が女の子なら、プロポーズしてるね(笑)
よく、男の胃袋を取ったモン勝ちって、言うけどその通りだと思う。

淳は暇な時はだいたいご飯を作ってくれる。
委員会とか忙しい時は食堂を使って食べてるけどね。
食堂も5星レストランのシェフをスカウトして雇ってるだけあって美味しい。
けど、あそこは五月蝿いからゆっくりは食べれないのが残念。

因みに俺は破壊的に料理は無理。
料理がダークマターになる。
なんで?

昨日は和希のリクエストであるビーフシチューを食べた。
今日は何リクエストしようかなー♪

「何が登場だよ。颯爽に入ってるが遅刻だ。」

考えに浸ってると後ろから聞き入った声と後頭部に激痛が走った。

「いだっ!?…教師が暴力を振るうなよ!この暴力教師のホスト野郎めー!!」
後ろを振り返ると出席簿を持ってるホスト担任がいた。この激痛の正体はその出席簿かーっっ!?
そういう角が尖ってるのは凶器なのに、躊躇なくやってくるのはホント鬼だと思ったよ。
このホスト週刊誌に売ってやろうか?

鹿賀 総悟
担任の癖に、スーツはノーネクタイに第3ボタンまで外してるというユルユルな教師。
髪もユルユルパーマの茶髪にピアスも数箇所開けて、よく教師になれたなと驚きを隠せない。
ホスト教師噂によるとここのOBらしくコネでも使ったのか?
枕営業かも?
益々週刊誌が喜ぶネタだね。

「これは愛のムチだからいいの。信太俺はお前の先生なんだから鹿賀先生と呼べ。あと、ほかの奴は暴力沙汰になるからやるなよー?」


ホスト担任の問にみんなから了承の声が上がった。
うちのクラス団結力もあるしこんな感じでノリがいいけど、

「因みにこの素晴らしい愛のムチは、お馬鹿な信太限定だから大丈夫だそー!」

またクラスメイトからいい返事が返ってくるけど、ほんと誰か突っ込まないの!?
俺泣いちゃうよ?


「先生も1分遅刻ですよ?俺も辞書でやりましょうか?」
そう言って、淳は英和辞書を自分の手のひらにポンポンとリズムよく軽く叩いていた。
なんだか、淳の顔が笑顔な気がする…目は笑ってないけど。
あれだよね、親友を助ける的なじゃなくて、いつも適当なホストのとばっちりを受けている委員長である自分に対しての恨みだよね。
うん、淳はそういう奴だ。長年一緒にいるからわかる。
一瞬でも自分の為かと喜んだ自分が悲しい。


「椿、1分くらい大目に見ろよ…な?」

流石の淳の表情をみて、本気だと思ったホストは俺の後ろに隠れた。

「ちょっと、なんで俺の後ろに隠れるの!?俺だった淳は怖いんだから!」

「うるせー、お前はスケープゴートになりやがれ!」
本当この先生酷くない?
生徒犠牲にして、職員室に行ってしまった。

「はぁー、信太早く席ついたら?1時間目始まるよ?」

椿の声に時計を見ると、HRの時間はとっくに過ぎていて、そろそろ1時間目の始まる時間になっていた。




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あきゅろす。
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