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小説
花と狼陛下は、不釣合い
「そういえば、今日陛下の執務室に花が活けてあったんだ。
やっぱりお后様を持つと変わるもんだ。
今まで花を愛でるなんてことされる方ではなかったがなあ」
男はそう言って苦笑した。閨を共にしながら話す内容ではないと思いながらも、女はその言葉に耳を傾ける。
「たった一人のお后様ですもの。
後宮でのお后様を見る陛下の暖かな視線からは、狼陛下だということを忘れてしまいそうになります」
後宮で女官として働く女がそう言うと、男は信じられないと眉を寄せた。
そして女の体を引き寄せながら、軽く口付けた。
「女は男を変える。それだけは信じれるがね」


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あきゅろす。
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