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ONLY GLORY
121発目:お前の球
陵應学園・羅新学園共に3者凡退で終えた初回。
初回だけで大きな沸き上がりを見せる神宮球場、それもそのはず、今大会bP,2を争うであろう投手2人が神宮大会の決勝戦でぶつかり合っているのだ。

また両チームにもいかにこの投手を攻略するかが大きな課題でもあるのは間違いない。
しかし、2回の攻防も表の陵應の攻撃は4番の晋太郎からであるが空振りの三振に打ち取ると続く5番秀二・6番池本と三振を奪い三者連続三振でチェンジ。
羅新のエースとしての姿を見せる一方で陵應のエース秀二は先頭に4番の竜崎を迎える。


「さぁ来い秀二。お前の球を見せてみろ」


と呟きながら構える竜崎。
その彼への一球目はインコースのストレートを投じ手が出ずストライク。
続く二球目はアウトコースへのストレートでギリギリのストライクを取る。


そして三球目は…



「ストライクバッターアウト!!」

決め球はフォークを投じ竜崎は空振りの三振。
ワッと盛り上がる球場。
三振をした竜崎は秀二を見ることなくそのままベンチへと戻ると入れ替わるように5番に入るエース神嶋を迎える。


(神嶋は打撃も良いからな。前の準決勝では馬鹿でかいホームランを打ってる。要するに・・・シュウを相手にしてるようなもんだ)


と半分諦め気味の浦原。
打席に立つ神嶋を見ながらサインを出すと秀二はコクリと頷き振りかぶり初球を投じる。


キィィン


その初球、神嶋がバットを振りぬくと弾かれた打球は投手の秀二へ一直線に飛んでいくと、秀二はさっとグラブを差し出し打球を捕る。


「アウト!」


痛烈なピッチャーライナーにどよめく球場。
アウトになった神嶋は秀二をチラッと見ると不敵な笑みを見せそのままベンチへと戻っていく。

これでツーアウトとなり6番打者は三球目を打たせサードフライに打ち取り2回の攻防も0点に抑えた。


その後も、3回表の陵應の攻撃をまたしても3者連続三振に打ち取るとその裏の秀二も負けじと7番から始まる打線を三者連続三振に打ち取りこの3回も無失点。

そして4回も両チーム三者凡退と秀二・神嶋共に完璧なピッチングを見せつけていた。


盛り上がりに湧き上がる神宮球場。
この両者には球場に来ていた大学のスカウトや社会人のスカウト。さらにはプロ野球のスカウトも要チェックとばかりにメモを取ったりビデオに撮ったりと、こちらも盛り上がりを見せている。



そして、試合は中盤の5回を迎える・・・


次回へ続く。



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あきゅろす。
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