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ONLY GLORY
76球目:やっと笑顔見せてくれたね♪
俊哉の家へと招待された秀二とヒカリ。
ヒカリはマキの家へと連れて行かれ秀二は俊哉の家へと迎えられた。

「どうぞ♪」

そう言われながら俊哉の部屋へと通される秀二。
秀二は部屋に入るとキチッと片付けられた部屋にまず感動した。


「片付けられてますね…」

「まぁ。マキがうるさいからね…」


苦笑いしながら話す俊哉。
しかし秀二はただただ感心するばかりであった。
そしてキョロキョロと部屋の中を見渡すと壁には野球選手のポスターやプロ野球選手のユニフォームが飾ってありそのまま目線をずらしていくと机の上にある大きめの写真台に目が向く。


「あ。去年の世界大会の…」


その写真台に飾ってあったのは昨年世界一に輝いた日本代表選手の記念写真。
そしてその横には横浜ベイスターズからドラフト指名された時の写真があった。

「すげぇなぁ…俊哉さん」


そう呟く秀二。
その言葉とちょうど同じ時間に俊哉が飲み物を持って部屋へと入ってくると首をかしげながら言う。


「どうしたの?」

「い、いえ!」

アセアセとしながら言う秀二。
そして二人はしばらく話をしながらくつろいでいると俊哉がふと質問をした。


「そう言えば。村神君は…将来的にプロは目指してる?」


「プロ…ですか…」

少し考える秀二。
そして秀二の口が開くと…


「今は…高校野球しか考えてません…。むしろ高校ナンバー1になることしか考えてません」

そうキッパリと言ってのける秀二に俊哉は少し驚いた表情を出す。
しかしすぐに表情は笑顔へと戻り


「そうか♪まずは高校ナンバー1…か。」

「俊哉さんは…高校ナンバー1目指そうとは思わなかったのですか?」

「ん〜…俺の場合は逆にナンバー1狙ったら絶対に調子落とすタイプだったからなぁ…。世界大会がそのいい例だけど…。でもプロだけは外せなかったな…。」


そう話す俊哉。
それを聞いて秀二はまた自分とは違う考えを持つことを知った。
また彼にとってそれがベストであることも知るのである。

「でも俊哉さんはプロを目指してたから今があるのだと思いますよ?」

「あはは。ありがと♪」

笑顔をこぼしながら言う俊哉に秀二もまた笑顔をこぼすのであった。
そして場所を移してマキ宅では風呂上がりのマキとヒカリがいた。


「お湯加減は大丈夫だった?」

「適切で良い…」

笑顔で話すマキと無表情で返すヒカリ。
するとヒカリの目にあるものが飛び込んだ。

「コレは…限定版のDVDBOX」

「あ。これね友達からのプレゼント♪」

「…これはアツい」

「でしょでしょ♪面白いよね」


どうやらアニメの話で花が咲く2人。
そしてしばらく話をしているとマキがヒカリを見てあることに気づく。

「あ。髪の毛少し乱れてるよ?」

「これは…どうすればいいかよくわからない…」

そう乱れてる髪の毛を触りながら言うヒカリにマキはニコンと笑うと櫛を取り出しヒカリを自分の前に来させると髪の毛を梳かし始める。


「ちゃんとしとかないと秀二君に嫌われちゃうよ?」

「??」

秀二の名前が出るとヒカリは不思議そうにこちらをチラッと見る。
するとマキはキョトンとしながら言う。


「あれ?村神君の事好きじゃないの?今日見てるとたまに村神君と話してたりしてたし。電車でも隣に座ったりとかしてなんか仲よさそうだったけど?」

「…その感情の事はよくわからない…」

「あはは。最初はそんなものかも。私も最初はそうだったよ〜。でも、日々過ごしてるうちに変わってきたよ」

「そうなの?」

「うん♪ヒカリちゃんはどう?」


質問をされたヒカリは表情を変えずに何か考える。
そしてしばらく考えたヒカリは…



「一緒にいると…安心する」

「私も同じだ♪」

そう言いながらニコッと笑うマキ。
するとヒカリもフッと笑顔を見せるとマキは嬉しそうに言う。


「やっと笑顔見せてくれたね♪」

そう言いながら笑顔を見せるマキ。
そんな彼女を見てヒカリはもう一度だけ笑顔を見せるのであった。



次回へ続く。


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