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「ひっ、あっあんんっ……イクぅうう……っ」




 アナルボールプレイを思い出したからか、アナルがあの時の快感を求めるように物欲しそうにきゅうきゅうしてきた。指の先だけをアナルに挿れて、抜いてを繰り返す。もうドライではイキたくないのに、自分を追い詰めるようにアナルを刺激したり会陰部を押したりする。射精なんてもうペニスをちょっとでも扱けばできる。けど、まだ陰部の刺激を続ける。感じて楽しむ。




 あ、あと、こんな日もあった。いつもホテルの前で待ち合わせて会うのは俺とおっさんの2人だけなんだ。当たり前だけど。でもその日は違った。もう1人いた。もう1人の男の姿があった。スーツ姿で、脚が長くて背が高くて、顔はけっこうイケメンで、きらきらオーラが出てて、いかにも人生成功してそうな好青年がおっさんの隣にいた。歳上で成人済みなのは間違いなかった。俺は、は?って思っておっさんを見たら、おっさんは後で説明するよと言って、3人でホテルに入って受付を済ませて部屋に入って俺はおっさんに促されていつも通りシャワーを浴びた。シャワーを浴びてる時、というかもう、部屋まで移動してる時から俺は、これから2人は何してくれるんだろうって思ってドキドキしてた。おっさんが人を連れてきたのは初めてだった。あのイケメンの人が俺になにかをしてくれるはずだって、興奮してた。いつもより念入りにペニスを洗い、アナルも綺麗に洗った。もちろんあのお兄さんに見られるかもしれないから中までだ。シャワーのお湯をアナルに注いで、ゆっくりていねいに洗った。




 身体を拭き髪を乾かし、いつも通り全裸でバスルームを出た。いつも通りでかいベッドの側のソファーにはおっさんが座ってて、俺の裸体を凝視していた。そしていつもと違う、ベッドの近くに立ってるお兄さんの視線があった。俺は顔を隠すように斜め下を見てたけど、お兄さんの目は俺の身体を舐めるように隅々まで見てるのはわかった。4つの目に犯されて、その2つは今日初めて会った歳上のイケメンの目で、その目に自分の裸体を見られてることに興奮してペニスに熱が溜まって少し勃起した。ああ俺今からイケメンのお兄さんに何かされるんだ。いや、何されしなくてもいいや。俺のオナニーやらをおっさんと一緒に視姦してくれるだけでいいよ。アナルに玩具挿れてドライでイキまくって、脚広げてアナルがひくひくしてるとこをその目で見てくれたら最高だ。羞恥プレイをあんなイケメンが見てくれるとか。俺はそう思って、見られてるのも構わずペニスを完勃ちさせて我慢汁を垂れ流した。お兄さんは俺のペニスに釘付け。つばを飲む音がかすかに聞こえた。ああ見てる。見られてる。ギャラリーが1人増えるだけでこんな興奮するんだ。ああ早く、ベッドに寝てペニス扱こう。乳首も早く弄りたい。足を動かしていつも通りベッドの上に上がる…………はずだったんだ。




『千歳くん』

『……はい』

『?…………ッ!?』




 おっさんの声がした。あ、この人の名前千歳さんなんだ、って思ったのも束の間、お兄さんがずかずか俺の側に来て腕を掴んで俺をベッドに押し倒した。びっくりしてお兄さんの顔を見て、初めて目が合った。やっぱりかっこいいって思ったのを覚えてる。そして同時に俺は慌てた。何する気だ。




『今日のプレイはね』




 少し興奮してるような声をおっさんが発した。思わず顔をおっさんの方へ向けた。




『犯されなさい。君が犯されてるところが見たいんだ。強姦プレイだよ。……千歳くん、よろしく頼んだよ』

『はい』




 へ? って思ったら、千歳さんがネクタイを外して、俺の両腕をひとくくりに背中にまわして縛った。一瞬の出来事でびっくりして俺は抵抗もできなかった。そして次に丸められたタオルを無理矢理口の中に入れられた。千歳さんは俺を蔑むような冷たい目で見てて、ぞくぞくしてしまった。俺がペニスを勃起して反応してくれた時はちょっとかわいいなんて思ったけどあの千歳さんはどこにもいなくて、はいって返事をした声もすごく低かった。




『タオルは途中で取ってくれ。そうだな、体位がバックになったら。喘ぎ声を聞きたいんだ』

『はい』




 千歳さんは俺の脚を広げて身体を間に入れてきて、慣れた手つきで俺の身体を触った。俺はびくびく反応して、くぐもった喘ぎ声を出した。強姦プレイ。そういうことか。おっさんは無理矢理犯されてる俺の姿を見て興奮したいのか。だから知らないお兄さんを。いや強姦なら息はあはあしたきもいおっさん連れてくればいいのに。ああでもイケメンでもいいか。こんなかっこいい人に犯されるなんて屈辱感が半端ない。興奮する。ああ今から犯されるんだ。強姦ってことは生ペニス挿れられて中出し? うわあアナル綺麗にしといてよかった。




 俺は千歳さんに犯された。千歳さんは男と経験があるんだろう、陰部の刺激がすごくきもちよかった。アナルに4本の指を挿れられて前立腺を擦ってきて俺は何回もドライでイッた。そしてアナルに千歳さんのペニスが挿入されて、最初からピストンが激しくてまたドライでイッた。挿入する前に見た千歳さんのペニスは汁を垂らしておっきくそそり立っていてうれしくなった。これは犯されてる設定だから俺は涙を流して首を横に振って制止の意を表しながら、内心悦んで千歳さんとのセックスを楽しんだ。中に千歳さんの精液が注ぎ込まれて、俺もペニスを扱かれて射精した。すぐ第2ラウンドへ行って、口の中のタオルを取られて腕は縛られたままうつ伏せにさせられてケツだけ上げた。指がアナルから溢れてる精液をすくって、またアナルに入ってぐちゃぐちゃにした。俺は思う存分喘いで、たまにやだとかやめてとか言って千歳さんの指を感じた。何本もの指が入っては抜かれて、俺はあの蔑んだ目で俺のやらしいアナルを見てるのかなって思ったら無性に興奮して、誘うようにアナルをひくつかせて指を締めてドライでイキまくった。また千歳さんのペニスが挿入されて俺は狂ったように喘いでよだれを垂らして涙を流した。千歳さんのでかいペニスにがんがん掘られて何回も中出しされて、俺のアナルの周りや太ももの裏は千歳さんの精液でぐしょぐしょに濡れてしまった。千歳さんは強姦中一言もしゃべんなかったけど、荒い息づかいがたまに聞こえてきてまた興奮した。抜かずに5回くらいやってやっとペニスが抜かれて俺も射精して、力尽きたようにケツを倒してぐったりと横になった。おっさんは満足したように声を上げて、何を言っていたのかは頭がぼーっとしてて全く聞こえなかったけどかなりご機嫌になってたと思う。いつも通りお金を置き俺を置いて部屋から出て行った。俺はアナルから零れてる千歳さんの生温かい精液を感じながら、涙を流して喘ぐように息を整えて焦点の合わない目で壁を見て余韻に浸ってた。




『……大丈夫……?』




 千歳さんは優しかった。思い出すたびにそう思う。あの蔑んだ目じゃなくて、心配そうな申し訳なさそうな目でぐったりした俺を見てた。声も柔らかかった。後からよく考えたら千歳さんはおっさんに頼まれて強姦プレイというあんな手荒なセックスをしただけで、本性は見た目通り優しい好青年なんだ。あれは演技で、まるでゲイビでも撮ってたようなもんなんだ。




『ごめんね。中の、出すね』

『え……あっ、そんな……っ』




 優しく腕のネクタイを解かれてタオルで顔と身体とペニスと尻と太ももを拭いてくれた。そして仰向けにさせられて脚を開かされて、千歳さんが俺のアナルに指を挿れて精液を掻き出した。




『っ……あ……んっ……』




 そんな、そんなことしなくていいのに。こんな俺に。また千歳さんの指がアナルを出たり入ったりを繰り返す。くちゅくちゅと音が鳴って粘着質な液がアナルからつたう。千歳さんはやっぱり申し訳なさそうな顔をして、俺のアナルを見て指を動かしてた。頼まれて強姦したとは言え、反省しているように見えた。なんだかその時になって初めて、千歳さんの顔を見た気がした。長いまつ毛、二重の目、整った鼻筋、薄い唇に、鍛えてるんだろうか適度に筋肉がついていて身体がすごい綺麗だった。この人もゲイなんて、世の中捨てたもんじゃないって思った。




『……んっ……ふ、ぁ……』




 指がけっこう奥まで入ってる。掻き出してくれてるのに、俺は肉壁を擦ってる指にどうしようもなく感じて反応してた。わざとなのか前立腺にも触れてきた。指の動かし方とか2本の指がばらばらにやらしく動いて、というか何より千歳さんが俺のアナルをずっと見つめてるのに興奮してしまってた。




『……全部出せたよ』

『あっ、……ありがとうございます……っ』




 指がゆっくり抜かれてく。俺は顔を両腕で覆って隠してお礼を言った。顔なんて隠しても勃起したペニスは隠せないけど。




『っ…………ッ!?』

『勃っちゃった? ごめんね』




 千歳さんがペニスを握ってきた。ああだから、そんなことしなくていいのに。こんな俺に。もう、あのおっさんみたいに冷たく俺を置いて出てっていいのに。勃起したペニスなんて放っておいていいのに。




『んっ、う、ぁああ……!』

『敏感なんだね』




 手のひらでペニスを包むように握って上下に扱かれる。千歳さんは俺の顔を覆ってる腕を片方の手でどかした。顔を正面に向けたら、千歳さんが俺の顔を見てて、まるで俺の心の中を見るように目を見つめてた。俺はすぐ目を逸らして目をつむって顔を横に向けた。あれはダメだと思った。あれは人間としての俺を見てた。それに俺は慣れてなかった。誰も俺をちゃんと見てくれてたことなんてなかったから。




『い、いっ、イク、出しちゃ……!』

『出していいよ』

『イク! んぁああッ!!』




 ぱたぱたと少量の精液が出て腹を汚した。ペニスから手が離れてティッシュで精液を拭いてくれた。俺ははあはあと呼吸を落ち着かせながら目を開けて、顔を正面に戻したら…………やっぱり、千歳さんは俺の目を見てた。手を俺の顔の横について、キスでもしてきそうな体制で。俺はまたすぐ目を逸らした。しばらくして千歳さんはベッドから下りてバスルームへ向かった。無言だった。目を合わせようとしない俺に呆れたのかもしれない。でも俺はそれでよかった。毎日毎日不特定の男とセックスしてる性具のような俺なんかに優しくしなくていい。関わらなくていい。あんな目で見なくていい。一定のシャワー音を聞きながら、まだ全裸のままぐったりしてる身体にバスタオルを掛けて、タオルに顔を埋めて顔を見られないようにして寝たフリをした。すぐ千歳さんがバスルームから出てきて、服を着て身支度を整えるような音がした。俺は壁側に顔を向けてて千歳さんには背中を向けてた。その間も千歳さんは無言だった。俺は、もう早く出て行ってくれとばかり思ってた。…………けど




『……ごめんね。もう行かなくちゃなんないだ。高木さんを随分待たせてしまってて』




 ベッドが揺れて、千歳さんがベッドに上がってまた俺の顔の側に手をついたのがわかった。俺は身体を硬直させた。大丈夫。大丈夫。寝たフリ。寝たフリ。顔だって見えないんだから。目をぎゅっとつむった。何に対してのごめんねなのか全く理解ができなかった。口が開いて息を吸う音がした。けど、千歳さんは何も言わなかった。俺が寝てるから言っても意味がないからかもしれない。しばらく無言だった。千歳さんは全く動かないで、ただ寝てる俺のことを見てたと思う。俺も全く動かないで目をつむっていた。




『………………高校生が、こんな遊びしちゃだめだよ……』




 そんな、囁くような小さな声で、でも確実に俺に向かってそう言った。そう言って、千歳さんは俺の髪を撫でて梳いて、名残惜しそうに髪から手を離し、ベッドから下りて部屋から出て行った。



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あきゅろす。
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