I'll always be with you. 2 沢宮さんは、“うん”って言って、また優雅に紅茶を飲む。 「す、好きって、どういう……」 ことでしょうか。 まさか、まさか………… 「んー……美鶴さんのこと一目見てね、すごい惹かれたんだ。この人の後ろに着いていきたいって思ったの。それで急いでここの事務所に入って、美鶴さんにアタックし続けて仲良くしてもらって……。好きだなーって」 沢宮さんが照れくさそうに笑った。 ラ、ライバルだ…………うわぁああ………… 「す、好きって……ラブの方、ですよね……」 完璧ダメじゃん…………あぁ………… 「え? ライクの方に決まってるじゃん。 ラブの方なんて、慧くん、面白いこと言うね」 ……………… え?? え!? 「えっ!?」 また思わず声を上げてしまった。慌てて手で口を抑える。しまった、墓穴を掘ってしまったかもしれない。 「あ、そ、そういう好きですか! そうですよね! 沢宮さんが柳井さんのこと好きなんて言うから、びっくりしましたよ! ラブの方なんて、まさか、そんなのないですよね!」 おれの方がねぇわ。 それより訂正訂正。とりあえず笑って誤魔化す。お願い突っ込まないでください。お願い。見過ごして。 「それで?」 心臓が飛び跳ねた。 少し低い声が、部屋の中に響いた。 沢宮さんが手に持っていたティーカップをローテーブルに置いて、おれの座っているソファーの隣に座ってきた。顔が見れない。 「……っ……ぁ……」 声も出せないで、隣からの視線に耐える。 「慧くんは美鶴さんのこと好きなの? 今ので確信しちゃった」 . [*prev][next#] [戻る] |