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I'll always be with you.
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 “こんな雨だもんなー”と柳井さんが外を見ながら言う。“柳井さんは、撮影ですか?”って聞いたら、“うん。まだ仕事中”って答えてくれた。まだ仕事中なのにここにいていいのかな。




「慧さんってまだ高校生だったんだ。若いね」

「はい。でももう少しで卒業しますよ」




 若いねって柳井さんもじゃん。そう思うけど、歳そんなに離れてないのに大人っぽく見える柳井さんって、なんだか同じ日本人だと思えない。おれ、あと数年経ってもこんな感じになれるような気しないよ。




「うわ、数学だ。高校生すげぇ……」




 柳井さんがテーブルの上に置いてあったおれの課題を手に取り、まじまじ見ながら呟いた。




 吹き出しそうになった。やっぱり、なんか、イメージと全然違う。




 もっと話したいと思って、声をかけようとした時、




「柳井さん! 柳井美鶴さん!」




 前の方で男の声が聞こえた。見るとちょっと遠くで、30代くらいのメガネをかけた男の人がこっちを見て仁王立ちで立っていた。




「あ、やべ」




 隣で柳井さんが小さく言う。すると立ち上がって、おれの方を見た。




「ごめん慧さん。もう行かなきゃ。また、会いましょうね」




 そう笑って、柳井さんはおれの返事を聞かずに男の人の所に行き、2人で歩いて行ってしまった。




 え?また?また会いましょうって、また会えるんですか……?今の今まで、一度も会ったことなかったのに?




「あっ! あー……」




 しまった。連絡先教えてもらえばよかった。うあーもう。せっかくのチャンスだったのに。あーあ、おれのばかー……




 その場でうなだれる。また会えるかな…………




「けーいー」




 間延びした声でおれの名前を呼ぶ声が聞こえた。顔を上げると、まさにぃ────おれの兄、久瀬正樹が立っていた。



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あきゅろす。
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