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薄桜鬼君と一緒に
番外編三


黎Side


此処は何処?
真っ暗で何も見えない。
聞こえるのは、ただ一声

『黎』


夜・・・ごめん。俺は・・・お前の約束守れなかった

『黎ちゃん!目を覚ましてよ!』


空奈?何で空奈の声が聞こえるかな。


「うぅ」


「黎ちゃん!?良かった」


「此処は、何処だ・・・俺達の村は・・・皆は何処に」


「此処は、黎ちゃん達を助けてくれた人の家らしい。村は・・・無くなった」


どうゆう事何だ、村が無くなったて・・・何で


「羅刹達に壊されて・・・生き残ったのは・・・俺と美奈と時雨と皐月と睦月だけだ。後は、皆・・・」


空奈は大粒の涙を流した。この様子だと皆は殺されたであろう。


「もう良い空奈、お前が泣く意味は解った」


空奈は後ろを向き襖を開け、何処かに行った。


「俺・・・生きたのか。でも右目が見えない」


あの時のせいか。


「俺は、弱い・・・誰一人護れ無かった。誠さん」


そうだ、俺のせいで誠さんは・・・この世に居ない


ガラ


「起きたか?」


「誰だ!」


ズキと右目が痛くなり、倒れそうになった。


「おいおい、まだ右目は治ってねぇ。安静にしとけ」


「うるさい!どうしてあの時、俺を助けた!?」


「ハァ?」


「惚けるな!あの時お前は俺を助けた!」


「嗚呼あれか、少し危ないなぁと思ったから」


「俺は助けてくれなんて言ってない」


我ながら酷い事を言っている。この人にあたっても無意味なのに


「はぁ、僕はな目の前で殺されかけていたお前達をただ純粋に助けたかっただけだ」


「綺麗事を言うな!」


「ふざけるな!」


ふと襖越しから時雨が現れた。


「命の恩人にそんなこと言うな!」


「時雨お前はそんな奴に肩入れするんだ」


「そうじゃない。あの時お前は、気絶していたが 羅刹を倒したのは、この人なんだ」


嘘だ


「その後、村の人達の墓を作ってくれた」


「嘘だ・・・何で」


「事実を受け入れるのは そうたやすい事じゃない 嘘だと思うならばそう思えば良い、だけどな・・・時には事実を受け入れる事も考えた方が良い」


何でこの人は、俺達を助けた?けどこの言葉だけは言える


「ありがとう」ボソ


「えっ?」


「助けてくれて、ありがとうございます・・・」


俺は、この人に恩返しをしたい。俺を護ったこの人を・・・本気で護りたい







‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


「ん?」


朝か、何やら随分昔の夢を見ていたようだな


「僕は、千鳥さんを未来永劫護る」


あの時誓った小さく大きい約束。僕は、俺は、千鳥さんを・・・絶対に護る





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あきゅろす。
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