ツナ誕小説〜獄寺ver〜 10月14日の朝。 俺が目を覚ますと、ベッドの前に一本のリードが置いてあった。 そのリードは恐ろしく長く、階段下、玄関の方へ伸びていた。 不信に思った俺はリードが繋がっている先へと向かう。 どうやらリードは玄関の外まで続いてるらしい。 恐る恐るドアを開けるとそこには。。。 『おはようございます!10代目☆』 獄寺くんがいた。しかも首輪をつけて。 『どっどうしたの!?獄寺くん!!』 すると獄寺くんはニカッと笑って言った。 『お誕生日おめでとうございます!!10代目!! リボーンさんから10代目がペットが欲しがってると聞いていたんで、俺がプレゼントとして10代目のペットになりますっ!!』 そういう獄寺くんの頭には犬耳と犬の尻尾が付いていた。 『ちょっと!!何で俺がペットほしいって言ってるからって自分がペットになろうと思うのさ!!』 『だって他の奴が、10代目のペットになるのが嫌だったんで、だったら自分がなってしまおうと。。。』 『何それ。。。他の奴って言ったって動物じゃん。獄寺くんは人間でしょ?それに耳とか尻尾はどうしたのさ。』 『はい。リボーンさんに獣化弾を打ってもらったんです。 これならツナも喜ぶだろうとおっしゃってたので。』 そういう獄寺くんの耳と尻尾は俺に怒られたせいか、しゅんと下に垂れ下がっている。 (はぁ。。。獄寺くんったらすぐリボーンの言うこと真にうけるんだから。。。獄寺くんがいたら絶対ランボと喧嘩するだろうし、めんどくさいことになりそう。ただでさえいつも面倒くさいことになってるのに。← ぅうー汗)))あんまり使いたくない手だけどアレを使うか。。。) 奥の手ということで、俺は上目使いで瞳を潤ませ、彼の手を握りながら言った。 『ねぇ。獄寺くん。君はさ、俺の大事な友達なんだ。だからペットになんて、できないよ!!今まで通り友達でいよう?』 上目潤め使いが効いたのか彼は顔を真っ赤にして、上下に頭をぶんA振りながら、 『10代目!!感激っす。そんな風に俺を想ってくれてたなんて。。。 獄寺隼人一生あなたの右腕として仕えていきます!!』 若干?ってか大分違ったとらえ方をされたが、一先ず面倒事が回避されたみたいだし。よしとしよう。 が、しかし次の瞬間俺に最悪の事実が告げられた。 『それは駄目だぞ。ツナ。』 その声は、 『リボーン!?』 『獄寺に撃った獣化弾はな、主人の寵愛を受けなきゃ元に戻らねーんだ。』 『何それっ!?でも別に俺が主人じゃなくたっていいだろ。』 『ふんっ。甘いな。弾にお前の名前を書いて撃ったから、主人はお前だぞ。』 『なっ!?』 (せっかく奥の手まで使ったのに、あんまりだ!!) 『良かったじゃねーかツナ。ペットが欲しかったんだろ? 』 そう言うとリボーンは俺にリードを握らせた。 『ぅうー汗))) でもさ、リボーン。主人からの寵愛って具体的にどういうことをすればいいの。』 『主人からの寵愛といえば、接吻だろ。』 『へっ!?せっせせせ接吻!?』 (接吻ってキスの事だろ!!ってことは獄寺くんにキスしなきゃ元に戻せない!?) ちろりと視線を獄寺くんの方にやると、口をパクパクさせて片鼻から鼻血を流していた。 『まぁこれもボスの務めだと思って頑張るんだな』 と家庭教師様から、残酷なことを告げられた俺は、思いっきり 『そっそんなの無理だぁぁー。』 と叫んだ。 しかし虚しくもその叫びは並盛の町に消えていき残ったものと言えば、マヌケな顔をしたペットと早く済ませてしまえと、マシンガンを俺に向けたヒットマンだけだった。 貰っても嬉しくないプレゼントがあることを初めて知った14歳の誕生日だった。 無理やり終わる。 [次へ#] |