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Cross Road
緊張する…(梓)



「よくできましたー…ご褒美は何が欲しい?」

アズは、秀の上着のブラウスを脱がせた。
秀の上半身も顔もカッコよくて直視できないアズ。

『そんなの…いらない…』

アズは恥ずかしくて、何が欲しいかなんて言えなかった…。

だって…

私が何か望むなんて…

図々しいよ…。

アズが秀を見ると、おもちゃを取り上げられた子どもみたいに、ムッとした顔をしていた。

「…何が欲しい?ちゃんと言え」

…その顔…なんか可愛い。

アズは、秀に見とれてる自分にハッとし、目をそらした。

「言わないと…さっきみたいにするよ?」

『!』

アズは、さっきのヒドいヤラれ方を思い出した。

また…あんなのは…

嫌だった。
アズは、自分のブラウスのエリをキュッとつかみ、ほっぺが赤くテレた顔で、勇気を出して言った。


『…た…高柴くんの…』

「うん」

アズがチラ見すると、秀が笑っている。ニコニコって言葉がぴったりの笑い方。

か…可愛すぎるよっ…!

アズは、見たこともない笑い方にドキドキ。

『高柴くんの…腕で…』

「うん?」

秀の顔が疑問顔になりつつある。
アズはドキドキしすぎで顔が熱い。最後は、ギュッと目をつぶりながら、一気に言った。

『ギュッて抱きしめて欲しい…です』

「……………………は?」

真っ赤なアズとは正反対に、あきれる秀。
どうやら、期待していた答えとだいぶ違ったらしい。



『…ご…ごめんなさい。でしゃばり過ぎですよね…』

さっきと違って全然楽しそうじゃない秀に、アズは謝った。

やっぱり…嫌だよね…

抱くだけの女にそんなことするの…。

アズもちょっとしゅんとした。


『!』

瞬間、アズはギュッと抱きしめられた。

「…アズ」

わわっ…!何?

アズって…名前覚えてくれてるの?


嬉しいが、あまりに一瞬にして秀に抱きしめられ、何が起きたかよくわかってないアズ。


とりあえず、顔は高柴くんの肩に乗ってる…

あ…いい香り…

香水だけじゃなくてシャンプーの匂いもする…。

…で、手は…背中に回していいかな…。


…高柴くんも結構、心臓速いんだ…。

アズは、体と体がピッタリくっついたことで、心臓の音が聞こえた。

…ん?ピッタリくっついてる?

…顔面蒼白。そして、真っ赤になった。

『たたたた…高柴くん…もういいよ…』

慌てるアズ。秀のガッチリした胸板に、自分のほとんどナイ胸があたってるのが嫌だった。

「…何で?」

『…胸…が…せめて腕…ゆるめて下さいっ』

アズが半泣き状態で頼んだ。秀の表情は見えない。

高柴くんの女の子達にくらべたら…全然ナイし…

ヘコむアズ。

「…別に気になんないし」

『!』

さらに、ショックで固まった。

『…嫌です…放して』

「…自分から言ったくせに?何が…嫌?」

『…だって…』

アズは泣き出した。

『こんな…気になんないような胸…高柴くんに押し付けてるなんて…』

「!」

秀は、腕をゆるめてくれた。アズは流れる涙をぬぐおうと必死。

『…触るのだって…触らなくていい…』

「何で?気持ちよくないのか?」

『…すごく!…気持ちいいけど…高柴くんは…興奮…しないでしょ?私は、高柴くんが気持ちよくないことされても全然嬉しくない…』

アズは、自分で言って落ち込んだ。

…ウザい…私。







「…言いたいコトは…それだけ?」

『…え?』

秀はちょっと怒っているように見える。



『い…嫌っ!』

すると、秀はアズのブラウスを引き裂くように開いた。ボタンは弾け飛んだ。
すぐさまオレンジ色のブラを外した。

秀は、アズの胸にキスをして舐めはじめた。



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あきゅろす。
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