奪った男
ココロ
「冬馬く〜んっ」
伊崎冬馬(とうま)は、この学校で一番のモテ男。高2で陸上部のエース。
何人かが毎日のように練習を見に来る。
冬馬が手を振ると、
「きゃー!」
みんなが一斉にはしゃぐ。
そして…冬馬が走るとみんなの視線が集中する。
「…いつもありがとうな」
冬馬はいつも見に来る人達と、練習終わりに話していた。
「コラ!片付けサボるな!」
冬馬の上着のエリをつかんで引っ張るマネージャーの中川彩華(さいか)は高2で冬馬とはクラスメイトでもある。
「いてっ!彩華…引っ張んな」
「冬馬がサボるからでしょ〜」
「…俺は、ファンを大事にしてんの!」
冬馬が彩華がつかんだ手を振り払う。
「何?彩華は俺が女と仲良くするのがそんなに嫌?」
「!…バ…バカじゃない?」
彩華は冬馬に背を向けてから言った。
「私はサボりが許せないの」
「…素直じゃないな〜」
冬馬が背を向ける彩華の耳元でささやいた。
「素直に言えば相手してやんのに」
「!」
そのまま冬馬は片付けへ。
彩華はドキドキして、耳まで真っ赤なのを必死にかくした。
彩華は、絶対に気持ちを知られないように気をつけていた。
冬馬が馴れ馴れしくスキンシップしてくるたびに、彩華はときめいた。
でも、それは誰にでもなので好きにならないように気をつけていたのに、彩華は冬馬と距離が近すぎた。
「よ!帰るぞ」
着替えて帰ろうとすると、冬馬が待っていた。
「何で?」
私は冷たく突き放す。
ちょっとでもスキを見せたら、経験豊富な冬馬に落とされるのはわかってる。
「途中まで方向一緒じゃん」
「私はあんたの女よけ?」
「当たり〜。彩華なら、そこそこかわいいし」
「…そこそこって…」
「怒った?」
「当たり前だよ」
彩華が怒ったフリをして、冬馬の前を歩く。
そこそこでもかわいいって言われて嬉しくて、顔が赤くなりそうだった。
「彼女、つくればいいのに」
帰り道、冬馬と話す。
「俺だって欲しいよ」
「選び放題じゃん」
「…バーカ。誰が、誰でもいいって言った?俺だって本命くらいいるって」
「え…?」
彩華の足が一瞬止まる。
気づかれないようにすぐに歩いた。
冬馬に本気で好きな相手がいるなんて考えもしなかった。
「…本命いるなら…私なんかと歩かない方がいいんじゃない?」
「…あぁ…たぶん、そんなの気にしないし」
「!」
彩華は、これ以上聞きたくなかった。
「…てか、ここまで来ればもう誰もいないでしょ?方向も違うし」
強引に話を変えた。
でも、ここから冬馬と彩華は方向が違う。
「じゃあ…」
彩華が手を振って帰ろうとすると、冬馬に腕をつかまれた。
「!」
冬馬を見ると、真顔で冬馬の顔が近づく。
「…嫌っ!」
キスされそうになり、冬馬を突き放す。
彩華は、キスされそうになったことが理解できなくて動揺した。
「…あ…女に飢(う)えすぎだよ」
冬馬の視線は感じたが、一切見れなかった。
彩華の顔が少しずつ赤くなる。
「…私、こーゆーの苦手なの。からかわないでよ」
彩華は走って帰った。
本当は嬉しかった。
嬉しかったけど、冬馬のつなぎの女にはなりたくなかった。
次の日、教室ではもちろん…部活中もいまいち冬馬と話す気にはなれなかった。
みんなが準備運動している間、彩華は部室掃除に。
女子の部室は普段から掃除してくれているので楽。
男子の部室は…汚い。
「…もー…何で散らかすかな」
彩華が片付けをしていると、なぜかある長いソファーに制服が投げ捨ててある。
ネームを見ると、冬馬のものだった。
「………。」
見つけた彩華は、なんだかドキドキした。
キョロキョロ辺りを見渡して、思わず冬馬の制服の匂いをかいだ。
冬馬の匂いがすると、制服を抱きしめた。
「…冬馬…」
すると、予想外のことが起こった。
「…何してんの?」
「!」
人がいた。全然気づかなかった彩華は焦った。
しかも、いたのは冬馬。
「あ…別に…」
「それ…俺の制服…」
「!」
冬馬に指摘され、どうゴマかそうか考える彩華だったが、顔が真っ赤になる。
「…ち、違うの…片付けしてたら…邪魔で…」
言い訳をしているうちに、冬馬が部室のカギを閉めた。
「!」
彩華は驚いた。
冬馬が…昨日突然キスしようとした時と同じ、真顔だった。
「…ちょ…何で…?」
焦る彩華の腕をつかんで、ソファーに押し倒した。
「きゃ…ちょっ…嫌!」
すると、意地悪く笑う冬馬。
「…大きな声出すと…バレるよ?」
「!」
ジャージを着ていた彩華だが、すぐに上着のチャックを開けられた。
「や…やめて、冬馬…っ!」
彩華が叫ぶと、冬馬はクスッと笑った。
「…初めて名前呼ばれたな」
「やだ…」
首を横に振るが、冬馬の手は止まらない。
服の中に手を入れてブラも外される。早い。
「お願い…冬馬っ…嫌…」
抵抗し続けていると、冬馬が彩華の両手を片手で押さえた。
上着をまくり上げようとするので、彩華は泣いた。
「お願い…胸…コンプレックスなの…冬馬には…冬馬だけには見られたくない…」
「俺だけ?じゃあ、他には見せれるってこと?」
冬馬はきっと何人も見てるから…という意味で言った彩華だが、冬馬は頭に来たようだ。
「フザけてんの?」
「!」
冬馬は一気にブラごとまくり上げた。
彩華の小さな胸があらわになる。
「…やぁぁっ!」
彩華の体がビクッとして、顔は真っ赤になり、震えた。
「やだ…やめて…見ないで」
彩華は目をつぶって震えた。なんとか胸を隠したくてくねくね動く。
「…無理。俺を誘ってんの?」
クスクス笑う冬馬。なんだか心が痛い彩華。
すると、冬馬が胸を触りながら舐めてきた。
「嫌…何して…!?あっ」
初めての刺激に戸惑う彩華。しかし、容赦なく攻める冬馬。
「じゃあ、名前呼んで」
冬馬が一旦、攻めをやめた。
彩華の息が上がる。
「それから…やめてちょーだいって…ちゃんと言えたらやめるよ」
「…ホント?」
顔は赤く、息も整わない彩華。冬馬の攻めが始まる。
小さな胸を触りながら乳首を舌で転がす。
「…んゃっ…やぁ…」
「…反応いいけど?」
「違…っやん…」
体がビクビク反応してしまう。
しかし、冬馬の慣れた手つきが嫌だった。遊ばれてるのがわかる。
「やめ…あんっ」
「感じた?」
「!」
冬馬の舌に感じてしまい、それを指摘された彩華は顔が赤くなる。
「隠したって…わかるけどな…」
「や…ダメ!」
冬馬の手が下へ。
つかまれていたハズの手は自由になっていたが、どうしたらいいかわからずに胸を隠した。
「お願い…冬馬ぁ…っ」
彩華は震えながら起き上がり、冬馬の服にしがみついた。
「触らないで…怖い…」
カタカタ震えていると、冬馬は一瞬ためらったが、手をパンツへ。
「や、やぁっ…!」
2、3回なでられると、熱い汁でパンツが濡れた。
「や…やぁっ…っん!」
ぴくん…と反応すると、冬馬が笑った。
「今の反応、いいね。彩華はエロいな」
冬馬の細長い指が優しくなでると、ますます濡れた。
「嫌ぁ…ダメ…やめて…冬馬」
「…違うだろ?やめてほしいときは、やめてちょーだいだろ?」
冬馬がジャージのズボンを脱がせた。
「…罰だ」
そう言って、冬馬はパンツも脱がせた。
「や…嘘…やめて…」
冬馬が離れたスキに足を閉じたが、冬馬は足首をつかんで力ずくで広げた。
「嫌ぁぁっ!」
手で隠しながら泣き叫ぶと、冬馬が手をよけさせて、直接舐める。
「!」
頭がシビれるような感覚。
「あぁぁっ…!」
彩華が反応すると、冬馬は吸い付くように舐めた。
「やぁっ…」
彩華は、頭が混乱してきた。
嫌なのに…恥ずかしいのに、冬馬にされてると思うと、感じている自分がいた。
「嫌…あ…あぁんっ」
冬馬の舌に優しくされて、濡れないわけがない彩華。
ぴちゃぴちゃ舐める音にも感じた。
しかし、流されちゃいけないと思った彩華は息が切れながらも言った。
「…冬…馬、やめて…」
「!」
「…やめて…ちょーだい…お願い…」
涙目で真剣にお願いすると、なぜか冬馬がニッと笑った。
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