Offering
取られるわけにはいかないんですから。(佐助×政宗)
「・・・何て云ったの、今・・・・・・」
サァ、と全身から血の気が失せていった。
それは旦那たちとおやつを食べようとしたときのこと。
唐突に云った旦那の一言で、その場の空気は一転した。
「佐助、俺と政宗殿を賭けて戦え!」
一緒にその場にいた政宗が茶を吹いた。
俺は持っていた団子を取り落とした。
そして云ったのが、
「・・・何て云ったの、今・・・・・・」
である。
政宗とは確かに相思相愛の仲だけど、でもこのことは誰にも知られてないはずで。
何で旦那が知ってるんだ?
「・・・べ、別に、俺様がまs・・・竜の旦那を賭ける必要、無いんだけど・・・」
「なら俺が独占してよいのだな?」
「ソレはちょっと違うでしょ!?」
「違わないだろう?」
「違う!!おかしいでしょソレ!?」
「おかしくない!!大体何故佐助はムキになっておるのだ?」
「・・・!!とにかく、何でもいいから!!」
「Wait・・・俺の意見h」
「「竜の旦那(政宗殿)は黙ってて(くだされ)!!」」
政宗が泣きそうな顔をしていたけど気にしない。
こっちはこっちで意地がある。
バレたんなら仕方ない、それならこっちは迎撃するまで!!
・・・例え旦那でも、容赦はしませんよ?
☆
「・・・で、何で俺はこうして縛られてんだ?」
「政宗殿に某たちの勝負の行方を見届けてもらうためでござる」
「・・・・・」
呆気にとられる政宗。
呆れる俺。
・・・旦那ってこういう人でしたっけ?
「縛らなくても逃げねぇよ」
「不安でござる」
「Ha・・・」
俺様だったらそのまま座らせとくのになー、とか思いながら心のうちで政宗に合掌した。
ご愁傷様、政宗。
「・・・で、何するの、旦那」
呆れた目で見やる俺と政宗を他所に、旦那は高らかと告げた。
「一騎打ちだ!」
・・・えー、本気ですか旦那。
何でこの人はこんな熱いんだろう。
何で俺はこの人に仕えてるんだろう。
それらの質問には一言で解決する。
旦那だから。
・・・・・頭を抱えたくなった。
「・・・一騎打ち?」
「うむ!」
「・・・・・そうですか」
滅茶苦茶やる気なんですけど。
でも政宗を取られるのは絶対嫌なので、俺も手裏剣を出す。
「行くぞ佐助!!」
「はいはい、どうぞー」
☆
結果としては、俺が勝った。
俺に対して向けられた二槍の切っ先が揺らいだところを見逃さず、旦那を峰打ちで気絶させただけなのだが、・・・まさか自分の主を斬るわけにも行くまい。これで“勝った”と云っても問題はないだろう。
「・・・お疲れ様」
縄を手裏剣で切ると、苦笑いをした政宗がこちらを向いた。
「Congratulations」
「あはー、ありがと。でも政宗のためですから?」
そう云って頭を撫でたら、真っ赤になった政宗に
「・・・やっぱ真田が勝てばよかった」
・・・と云われました。
「冗談だよね・・・?」
「Ah?本気に決まってるだろ?」
「・・・・・」
半泣きになってた俺を見て、慌てて
「Jokeだ、馬鹿!!」
と云った政宗が本気で可愛いと思ったのは、俺しか知らない事実。
(あんたのためなら何だってするよ?)
ナナキ様より300番リク
政宗争奪戦→勝者佐助
特に相手が書かれてなかったので幸村で、しかも酷い扱いになってますが、こんなのでよろしかったでしょうか・・・・・?
リクありがとうございます!!
これからも是非いらしてください(^^*
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