Short 来。(佐助×政宗) たまには痛いのとかないものを書いてみる。 ☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆ 「・・・・・降りて来い、馬鹿」 布団に寝転がっている彼が呟いた。 でもこっちだって意地がある。そんな言葉ひとつで降りて行ったりはしない。 「はぁ・・・」 小さくため息を吐かれても変わるものじゃない。 ・・・大体、気配がバレただけでもご法度なのに。 「何が楽しくて毎晩毎晩そこにいるんだよ?」 毎晩? 俺様があんたを見ているのは日中もですよ。気配を完全に消してるだけで。 「・・・いい加減答えろよ・・・」 嫌ですよ。旦那にバレたら怒られちゃう。 代わりに怒られてくれるなら別だけどさ。 「・・・・・これで、もう24日目か・・・」 俺様があんたを見始めてからの期間ですか。 もうそんなになるのか・・・・・。 「・・・真田に言いつけるぞ?変質者が入り込んで困るって」 「あ、それは止めて。俺様変質者じゃないから」 云ってから慌てて口を手で塞ぐ。 喋らない筈だったのに・・・・・!! 「やっと喋ったな。云われたくなければ降りて来い」 ニヤリ、としてやったりな顔をする彼を、天井の隙間から見て頭を抱える。 あーあ、やっちゃった。流石に降りていかなきゃ駄目かな。 「はいはい・・・っと」 けれど、こっちだって顔が割れるわけにはいかない。 そっと彼の目を手で覆うと、彼が吃驚したような声を出す。 「何しやがる!?」 「特に何も?」 「特にって云うんならその手を退かせ」 「ヤだよ、そんなの」 「Why?」 「顔がバレたら逢えなくなっちゃうじゃない」 「・・・・・」 「そんな顔しなくてもまた来るよ、政宗?」 クスッと笑うと、もう来るな、と云われた。 「まぁ、いいけど。どうせ無理矢理来るつもりだしね」 「はぁ・・・?」 「愛してるよ、政宗」 そう云ってそっと口づけをした。 「な、にを・・・」 「あはー・・・顔真っ赤だよ?」 「アンタのせいだろうが・・・ッ!」 「そう?・・・じゃぁ、帰るね」 またね、と耳元に囁くと、その直後、屋根の上に移動したのだった。 (次の時には顔見せてあげるから) ☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆ きっとまだお互いが片想い。 [*前へ][次へ#] [戻る] |