Short 愛。(佐助×政宗) これでもサスダテだと言い張る。 ☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆ 「俺様のこと、本当に愛してる?」 唐突に放たれたその言葉に、俺は只、目をしばたたせることしかできなかった。 「・・・What?」 何でそんな事を今更訊く? 「愛してるに決まってるだろ」 「・・・・・」 「嫌いだったらとっくに追い出してる」 ・・・当然だ。 ここは俺の城、しかも俺の部屋。 そんな所に、敵の忍なんか入れるものか。 でもここに猿飛がいるのは嫌いじゃないからで。 「・・・そんなの、解んないじゃない」 「Ha?」 「面倒だから放ってあるだけかも知れないでしょ」 「・・・そっちの方がよっぽど面倒だろ」 放っている間にどれだけの情報が駄々漏れになるんだか。 そんな恐ろしい真似なんて出来るわけない。 それこそ、本当に面倒だ。 「・・・じゃぁ、」 「・・・・・?」 「俺様のこと“好き”って云って」 「・・・Why?」 何で今更そんな事を云わなければならないんだろう。 俺が猿飛のことが好きだってのは知ってるはずなのに。 「何で?」 「最近、政宗が遠く感じるから」 「遠く・・・?」 きょとん、とした。 そんなことないと思うのに。 「全く離れてねぇけど」 「あんたはそのツモリかもしれないけど、俺様にとってはすごく遠い」 それこそ、奥州と甲斐以上の距離ぐらい。 と、猿飛が哀しそうに笑った。 「・・・アンタがそう思ってるだけだろ」 「・・・・・きっと、政宗の心が離れてってる所為だよね」 「人の話聞けよ」 頭が痛くなってきた。 「聞きたくない」 「じゃぁ何でこんな話してるんだよ」 「政宗が離れてくから」 「・・・意味解んねぇ」 何て云ったら解ってくれるんだろう。 この様子じゃ“好き”とか“愛してる”とか云ったところで解ってくれないだろうし。 「こうして話してるときだって上の空じゃない」 「もともとこういう性分でね」 「そうやってサラリとかわすところとか」 「かわしてねぇよ」 「政宗冷たい」 「じゃぁ何て云えばアンタの気は済むんだよ」 「・・・・・」 「そうやって否定しかしねぇなら、何云っても無駄じゃねぇか」 「・・・そんなこと、」 「あるだろ。実際、話を聞こうとすらしてねぇだろ、アンタ」 寧ろ離れてるのは猿飛の方な気がする。 そう思うのはおかしい? 「聞けよ、馬鹿」 「嫌だ」 「・・・・・」 思わず頭を抱えた。 どうすれば解ってくれるんだろう・・・ 「・・・猿飛」 「何・・・?」 ―ギュッ 「・・・え、・・・?」 「・・・これで満足か?」 絶対顔を見せられない。 真っ赤なのを自覚してるから・・・ 「・・・政宗・・・・・?」 「Un・・・?」 「・・・好き?」 「No、」 「・・・え、」 「好きじゃなくて、愛してる」 「・・・・・ッ」 きゅ、と猿飛の手が俺の背中に回された。 「・・・ありがと。俺様も愛してる」 少しだけ、二人の間の氷が融けた。 ☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆ いつも以上にgdgdだけどそこはご愛嬌、ということで。 ・・・だからサスダテだと言い張ってみる。 誰が何と言ってもサスダテです。 [*前へ][次へ#] [戻る] |