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会。(佐助×政宗)☆
過。の続き。


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―ガチャ


そうっと職員室の戸を開ける。

「あ、あの御仁でござるか・・・?」

そこには、クセのある橙色の髪を、黒いヘアバンドで後ろに流した人が、ウチの担任と話していた。

スリッパの色を見ると、俺らと同じ2年のようだった。



・・・橙色の髪。

どうしても、ほんの半年ぐらい前に一ヶ月ぐらい一緒に住んでいた、あの幽霊を思い出してしまう。

「・・・・・政宗殿?」

「Ah・・・Sorry、先戻るわ」

「・・・はぁ・・・」

真田を置いて、俺は先に教室へ・・・・・





・・・・・行くことはなく、何の躊躇もなく屋上へ向かった。
まだ朝だったから、門の方を見ると、生徒たちが校門をくぐって来るのが見えた。

「Shit・・・落ち着け、俺・・・・・」

橙色だからって佐助と限らないし、大体彼は成仏したばかりだし。

「・・・そうだ、佐助なわけがねぇ・・・・・」

「呼んだ?」

「・・・・・ッ!?」

バッと後ろを振り返るとそこにはさっきの男。

「・・・・さ、さす・・・・・」

「・・・よっぽど、政宗殿の中では佐助の存在が大きいようでござるな」

「―・・・ッ!」

よく見るとそれは佐助ではなく、ヘアバンドで髪を上げて頬と鼻にPeintした真田だった。

「なっ、ちょっ・・・・・・」

パサリ、とヘアバンドを取ると、いつもの真田に戻った。Peintも只のビニールテープのようだ。

「・・・何のツモリだ?」

「いえ、特には。強いて云うなら冷やかし・・・・・でござる」

「・・・・・」


―カチン。


「ああそうかい。But、俺を冷やかしたって何の得にもならねぇぜ?」

「そうでござるな。しかし貴殿の反応だけでも某には価値がある故」

「そーいう趣味があったのか、アンタには」

「趣味ではござらぬ。政宗殿に対する興味でござる」

「一緒だろそれは」

「違いまする」

「・・・ったく、武田には変態しかいねぇのかよ」

「・・・・!?お館様をっ・・・」

「Sorry、“真田には”の間違いだ」

佐助といい、真田といい。
どうせなら保健室の天海センセも一緒くたにしちゃえばいい。
いっその事変態同盟でも組めよアイツら。

・・・・・とか酷いことを内心思いながらスタスタと屋上を後にする。

「ま、政宗殿!?」

「Un?」

「・・・申し訳ござらぬ」

「Ha・・・別に気にしてねぇよ」

実際、真田のことは全く気にしてはなかったが。


・・・ヤバい。泣きそうだ。





教室に戻ると、もう殆どのクラスメートが席に着いていた。

俺も慌てて席に着き、いつも机に置きっぱなしの本を開いた。

・・・そのときだった。


―ガララッ


竹中センセともう一人が入ってきた。

チラリと見ると、それはさっきの橙色の髪。

「・・・・・」

今度は真田の変装ではなかったが、俺の心はさっきより鬱々としていた。

“似すぎている”・・・・・から。
けれど、どこかのパーツが違っていて。
あくまで“似ていた”。

それはヘアバンドになってるから、とか、緑のPeintがないから、とかかもしれないけど・・・・・。

何にせよ、ため息をつかせるには十分の材料だった。

「・・・君がため息なんて珍しいね、政宗君」

「Shut up・・・アンタに関係ねぇだろ」

「一応クラス担任だから生徒のことを気にするのは当然の道理だと思うけど」

「・・・・・」

俺はその竹中センセの言葉に、無言を返事にして返した。
すると、ヤレヤレと云わんばかりに首を竦め、教卓の方に戻っていった。

「はい、じゃぁ読書中悪いけど本仕舞って」

竹中センセがそう云うと、カタカタと音がして、やがてその音も止んだ。

「皆ももう知ってると思うけど、今日から新しい仲間が加わることになった。じゃぁ、自己紹介を」



その後のことは覚えてない。

気を失ったとか気絶したとか云えばカッコいいが、実際には単純に現実逃避を決行しただけである。

手で耳栓をして、目を瞑って。

あんな幸せでありつつも辛い思い出なんて思い出したくない。



そんな俺を転校生がずっと見ていたなんて、知る由もない。





「・・・ただいまー・・・」

いつもの癖で誰もいないのにそう云ってしまう。

郵便受けを見てからドアの鍵を閉めると、そのまま玄関に座り込んで頭を抱えた。

どうしてこうもアイツのことばかり気にする?
もうしんだ奴のことなんて関係ねぇだろ?

そう解ってるのに、解ってもなお、佐助のことを考えている自分がいる。

「・・・あー・・・鳥になりてぇ・・・」

そうすりゃこんなことでクヨクヨすることもないのに。

「鳥になりたいなら鳥人間コンテストにでも出ればいいじゃない」

「・・・鷹か鷲になりてぇ」

「それはしんだときに、どれだけいいことをしたかで決まるんじゃない?」

「Ahー・・・まぁな・・・・・。輪廻みたいな奴か」

「んー・・・みたいな、って云うか、そのもの」

「だよな・・・。・・・・・って、」

ガバッと頭を上げる。

右を向くと・・・


「・・・なんでいんだよ、転校生」


「うっわ酷ッ。折角生まれ変わって逢いに来てあげたのに」

本気で傷ついた顔をする佐助。

「Jokeだ、馬鹿」

そう云って佐助の頸に手を回して、頬にKissした。

「お帰りなさい、佐助・・・」

「・・・ただいま。遅くなってゴメンね、政宗」


黒いヘアバンドに緑のPeintがついてない・・・・・それでも、俺の愛しい人は、そう云って笑ったのだった。






(佐助大好きっ)

(え、何?・・・俺様がいない間に、何を食べたの?!)

(Un?別に何も・・・・・?((スリスリ・・・)

(ちょ、え、何?!本当何があったの!?)

(何もねーっての)

(いや何もないような態度じゃないでしょ、ソレ)

(たまにはCharacter変えてみようかと・・・)

(・・・ツンデレの“デレ”を見せよう、と?)

(誰がツンデレだ、馬鹿猿)

(ハイハイ。政宗は可愛いよ。どんな政宗でもね)

(相変わらず可愛いのは撤回されねぇのか・・・)


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イマイチ繋がってない気もするけどあまり深く気にしたら負けということで((

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