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Short
休。(佐助×政宗)☆
風邪ネタ第二弾。


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「レポート終わった?」

「・・・まだ・・・・・」

ここ数日伊達ちゃんはずっとパソコンと向き合ってばかりだ。

宿題のレポートが終わってないから仕方ないのだけど、ちょっと寂しい。

・・・まぁ、同じ屋根の下で暮らせるだけで幸せだと思うべきか。

「コーヒー、ブラックだったよね?」

「・・・佐助が淹れたの飲みたい」

「缶コーヒーじゃ駄目ってことね・・・」

「Yes」

そう云うと、政宗は再びパソコンに集中した。





俺と政宗は高校のときからの同級生。

ずっとクラスは違ったが、纏ってる空気がなんとなく似ていたところとか、好きなアーティストとかの話をしているうちに仲良くなり、いつの間にか付き合っていた。

進学するために上京して、お互いの大学こそ違ったものの、その大学が近くだったので、成り行き的な感じで政宗と同棲・・・・・じゃなくて、ルームシェアすることになったのだ。

「はい、コーヒー淹れたよ」

冷たい缶コーヒーは冷蔵庫に放り込んでおく。

また明日大学にでも持っていこう。

そう思いながら淹れたてのホットコーヒーをパソコンの横に置く。

「Thanks、佐助」

「いえいえー。・・・無理しないでよ?」

「All right、分かってる」

カタカタ、とキーボードの音が響く。

「・・・なら、いいけどねー・・・。俺様は先寝るよ?」

「OK。Good night」

「早めに寝なよ」

「キリがついたらな」

「・・・・・。おやすみ」

こんな生活が続けば嫌でも体調を崩すに決まってる。

政宗が例外なわけがない。

でも、崩さなければいいんだけど・・・・・。





「行ってきます!」

「行ってらっしゃーい。今日の晩御飯当番は俺様だったよね?」

「多分そうだと思う」

「了解!レポート完成祝い、楽しみにしててねー」


・・・そう。昨日アレだけ云ったのに、政宗は徹夜してレポートを完成させたのだった。

結局いつも寝るときに使うダブルベッドに来ることはなく、翌朝キーボードに突っ伏せる政宗を起こす羽目になった。

風邪引くよ、って。

そう云って起こすと、政宗は悪ぃ、と苦笑いして頭を起こした。

「でもしっかり終わったぜ?」

「何時まで掛かったのよ・・・」

「・・・えーと、5時半・・・?」

「ちょっと、早く寝ろって云ったでしょ!?」

「・・・・・だってキリが・・・」

「体調崩したら元も子もないんだから!」

「・・・Sorry・・・・・」

苦笑いをする政宗に説教する俺。

「・・・ところで、もう行く時間じゃないの?今日一限からでしょ」

「・・・・・!」


それで、今に至る。

「行ってきます!」

バタバタと慌しく出て行った政宗を見送ってから、俺も支度を始める。

「・・・・・じゃぁ、俺様も行きますか・・・っと」

今日も暑いな・・・政宗は大丈夫かな。





そして、大学からスーパーに寄って、そのあと帰ってきてから思わず呟くことになる。

「・・・・・だから云ったじゃない・・・大丈夫?」

玄関先で俺を待っていたのは倒れている政宗。

息はしているから大丈夫だろう。

「・・・・・頭、痛い・・・」

「っていうか、熱あるんですけど」

「・・・・・」

「歩けそう?」

「・・・無理。帰ってくるだけで精一杯だった・・・・・」

「早退したの?」

「Ha・・・まさか・・・・・。ちゃんと受けてきた。・・・で、チカが無理矢理家まで送ってくれた」

「馬鹿じゃないの、どう考えてもチカちゃんに限らず他の人の迷惑じゃない。さっさと帰ってきなさいよ」

「・・・・・」

黙り込む政宗を背負い、ベッドに寝かせる。

「・・・Thanks・・・・・」

「いえいえ。・・・何か食べたいのある?出来るものなら何でもいいよ」

「・・・Curry」

「却下。病人が何を云ってんの」

「何でもいいって云ったじゃねーか・・・」

「限度があるでしょ。元気になったらね」

「・・・・・」

「取り敢えず寝てなよ?スポドリ持って来るから」

「・・・・・OK・・・」

そう云って布団をかぶった政宗を見やってから俺はキッチンに向かう。

冷蔵庫に確か500のスポドリが入ってるはず。

そう思って冷蔵庫を開けると、予想通り奥のほうにポカリが入っていた。

「はい、持って来たよ」

そう云って寝室に入ると、布団に潜っていた政宗がモゾ、と起きあがり、俺からポカリを受け取った。

「Thanks・・・迷惑かけてばっかだな・・・・・」

「そう思うならちゃんと他人のアドバイスを聞いてくれないかな」

「・・・・・気をつける・・・」

ポカリを口に含みながら政宗が返事をする。

見ていてすごく辛そうだ。

「もう寝てなって。・・・冷えピタ持ってくる?」

「・・・それより氷枕のほうがいい・・・」

「はいはい。ちょっと待っててねー」

冷凍庫から氷枕を出し、それにタオルを巻く。

俺様、政宗にすっごい甘いなぁ・・・。

そう苦笑いしながらも、満更ではないので持って行く。

「・・・って、寝てるし・・・」

そっと政宗の頭を上げて普通の枕と氷枕を交換する。

「・・・ん・・・・・」

「・・・・・」

そっと頭を戻してからタオルケットをかけてあげる。

その後、左の目の瞼にそっとキスを落とす。

「・・・さて、晩御飯の支度でもやってきますか・・・・・」

そう呟くと、スルリ、と部屋を出たのだった。





それから数時間後、政宗の熱を測りに行ったときのこと。

「・・・It's cool・・・・・」

「え、何が?」

「・・・・・アンタの手だ」

「え、そんな冷たい?」

「・・・気持ちいい」

それは答えになってないだろ、と思わずツッコみたくなったが自重。

「そっか」

「・・・・・うん」

確かに体温は低めなので冷たいのだろうが・・・・・。


―ピピピピピ・・・・・・


「・・・やっぱりあるねー・・・」

「・・・・・」

はぁ、と小さくため息を吐く政宗を見て、苦笑いをする。

「・・・看病するから今日明日は大人しくしてようね?」

「・・・・・OK・・・」

ぐずぐず、と鼻を啜る政宗に向かって少し小言を云う。

「頼むから無理しないでくれる?倒れたら迷惑かかるんだからさ」

「Sorry・・・・・」

しゅん、とする政宗の少し汗ばんだ髪をそっと撫でる。

「ま、本当気をつけてね?」

「・・・All right・・・・・」

濡れタオルを額に当てる。

「・・・世話掛けるな・・・・・」

「本当にね」

「・・・・・」

「冗談だって」

「お前のJokeはJokeに聞こえねぇ」

「え、そう?」

「・・・・・」

「まぁ何でもいいじゃない。早く寝て元気になってよ?」

「OK・・・Good night」

「おやすみー」





(・・・で、何でアンタが風邪引くのかが分からねぇ・・・!)


☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆


・・・・・やっぱり仲がいいお二人。

気がついたらこんなカブった話になってましたが気にしたら負けです!((キリッ

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あきゅろす。
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