リボツナ
KiLLing Me...
ねぇリボーン。
もし俺が死にたがったら
俺を殺してくれる??
【KiLLing Me...】
「・・・は・・・?」
珍しく山積みの書類を片づけて、何をいきなり言い出すかと思えば。
こいつはとうとうそこまで狂ってしまったのか。
「は?じゃなくて。お前頭おかしいんじゃない的な目で見ないでよ。俺はね、もしもの話をしてるの。俺が死にたいって言ったら、リボーンはどうするかなって。」
「喜んで頭に銃を向けてやるぞ。」
「即答ですか・・・。」
そう言ったツナの顔が、いつもと違った。
何かが違う。
何が違うのか。
分からない自分が情けない。
「あのね、リボーン。」
「何だ。」
「俺、変な夢を見たんだ。俺、何故か殺されちゃうんだよ。」
次は夢の話か。
こいつは何が言いたいんだ。
何でそんな顔してるんだ。
「その夢が、変な夢なんだけどね、でも何故かリアルなんだ。
まるで、今にもそれが正夢になる気がするんだよ。前にもこんな事があった。」
「ボンゴレの超直感か。」
何故こんな事を言い出したのか。今はっきりと分かった。
ツナは自分の死を感じている。
「死の宣告までしてくれるんだよ、超直感って。
まったく、余計なお世話だよねぇー・・・。」
そう言って笑っているツナの顔は、泣いている方がマシなくらい、悲しい笑顔だった。
こんな顔見たくもない。
「死ぬ時は一緒だって言ったのにね、それも叶わないかもしれないよ。」
「・・・じゃあ今死ぬか??」
その顔を俺の手で血に染められるなら、それほど嬉しい事はない。
「いっ、痛いよリボーン!!そんなに押しつけないで。」
俺は無意識にツナの頭に銃口を押さえつけていた。
「他人の手で殺されるぐらいなら俺の手で殺してやる。」
「うーん・・・それも良いけど・・・。」
「?」
「俺がお前を殺してから、ってのも魅力的だよね。リボーンに銃を向けるなんて一生できないと思うし。」
お前の一生は今ここで終わろうとしてるんだぞ。
・・・やっぱりこいつはダメツナだ。
「お前、俺を殺した後に一人で死ねるのか??」
「うっ・・・。」
・・・図星だな。
「やっぱり狙うならさ、心臓にしてほしいな。移植とかされて生き返ったら困るし。」
「いちいち細けぇな。」
殺される気あんのか?こいつ。
「でも今死んだらみんなの事が心配だなぁー・・・。
あと追っちゃいそうだし、特に隼人が。」
「じゃあもう勝手にしろ。」
ったく、俺はお前を殺したくて殺したくてたまらないのに。
お前の血にまみれる姿が見たいのに。
狂ったのは・・・俺の方だ。
「リボーン、俺がまたあの夢を見たら、一緒に死んでね。」
無邪気な顔で笑いだしたツナ。
よけい今殺したくなるじゃねぇか。
「・・・俺以外の奴に殺されたらゆるさねぇからな。」
お前を早く殺したい。
そして俺を殺す。
夢みたいな話だ。
ツナの血に染まった姿を見ながら死ねるのだから。
その笑った顔も、泣いた顔も、全部俺の目に焼き付けて
・・・そして奪ってやろう。
早く、早く殺させてくれ。
嗚呼、
狂ったのは俺の方だ。
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狂ったリボーンも私は好きです。←
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