たった一言 2 「ち、違う…違うってば!そうじゃないんだよ、コナツ!!」 そんな…必死になって叫んだりしなくても、ちゃんと分かってるのに。 意地の悪い私は、笑いを堪えるのに必死だ。 「僕は、ただ…コナツが怖がるんじゃないかって……ごめん」 「……少佐……」 それなのに、少佐は本当に落ち込んでしまって…、ふざけすぎただろうか。 さすがに反省する。 「すいません、少佐。…ちゃんと分かってますから……大丈夫です。私の心配をしてくださっているのだと、分かってます。だから……」 「コナツ……」 そんな顔、しないで。 私はもう二度と、貴方のそんな顔を見たくないんです。 …いつだってそうさせているのは私で、我儘だと……分かってはいるんですが。 [*前へ][次へ#] [戻る] |