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日乱
いつか別れ立つときが来ても。



「ねぇー隊長ー」
「なんだ。」
「私が死んだら・・・どうしますー?」
「・・・酔ってるのか?」
「何言ってるんですか。仕事中に飲む奴なんて居るわけないでしょ!」
「・・・お前が死んだら?」
「そう、私が死んだら。」
「・・・泣かねぇ。」
「・・・はぁ?」
「だったら桃の時はさぞ大泣きするんでしょうねぇ?」
「あ゛あ゛?なんでそこに雛森が出てくるんだ?」
「隊長の好きな人だから」
「だから違うっつってんだろ」
「じゃああたしが死んだら、どうして泣かないんですか?」
「俺を置いてった奴なんかの為に、泣いてなんかやらねぇ。」
「あら。だったら泣かせてやります!」
「お前は?」
「はい?」
「俺が死んだらどうする?」

「そんなの、決まってるじゃないですか。」
「?」
「泣きます。これ以上ないくらいに。」
「お前・・・阿呆か?」
「あら、悪いですか?大切が死んでしまった時に泣いちゃあ。」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・市丸のときにも泣くのか?」
「そうですね。ギンは私にとって命の恩人でもあるんですから・・・泣くかもしれませんね。」
「・・・そうか。」
「なんですか?隊長。『自分の為だけに泣いて欲しいー』とか思ってたんですか?」
「はぁ?ンなわけねぇだろう」
「ですよねー」
「・・・ったく仕事しろよー」
「はいはーい」


「・・・ねぇ隊長」
「なんだ。」

「確率的に行くと、あたしの方が早く死ぬ確率、すっごく高いんですけど。」
「はぁぁ?」
「あたしが死ぬ時は―――――――――――― 」


「大往生か、隊長を守って死にますから。」


「・・・・」
「本望ですよね――――――。」
「何言ってんだ、お前」
「あら、副官として当然の事ですよ?」
「うるせぇな。」
「でも1人で虚に立ち向かわれるのはごめんだわ。あたし隊長守って死ねないじゃない。」
「あのなぁ・・・」
「だから隊長。ちゃ――――――んと副官、連れまわしちゃってくださいね!!」
「お前・・・自分で言うか。」
「はい!言っちゃいます!」
「・・・・」
「・・・・」


「松本」
「はい?」
「あのな、お前は絶対1人で死なせねぇ。」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・それ、プロポーズととっちゃっていいんですか?」
「・・・・・」
「くす。隊長の莫迦。」
「なっ!!」
「隊長は生きるべき人なんです―――。」
「あのな」
「はい。」
「俺が死ぬまで、死ぬなよ。」
「そっちこそ。」


―――――死ぬ時は、どうか2人同時に―――――

          
         
ダッテ ワカレタツ コト ナンテ デキナイ カラ 。




〜Fin〜



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