永き夢路への扉
第36話 油断は禁物
──そのころ
「ぐはぁっ!」
ドサッー
最後の盗賊が力尽きて倒れた
「ふぅ…こんなもんか」
カチャー
カイは軽く血を払うと剣を鞘に納めた
「…全く、誰かさんのせいで無駄な労力を使ったよ」
ヒナタが小さくため息をつきながらポツリと呟いた
「悪かったって〜ι俺、学園の外出るの初めてなんだから許せよ〜?」
カイは開き直り気味に謝った、が
「…まぁカイは何も知らないからなぁ?」
ピクピクとこめかみに青筋を浮かべながらヒナタは冷たい笑みを浮かべていた
「あ、いやっ、その…っ」
カイはしどろもどろになりながら何とか宥めようと言葉を発するが
「君はバカかっ!?」
ヒナタは大きな声で怒鳴った為、それは遮られた
「まだ早く気付いたから良かったものの、この先いつ襲われたっておかしくないんだぞ!君には警戒心というものがないのか!?」
「・・・ごめん」
俺はシュンと落ち込んで俯いた
(ヒナタに初めて怒られた…)
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