永き夢路への扉
第25話 無茶苦茶だ…
『…も少し加減しようとか思わなかったのか?』
「あまりに気持ちよさそうに寝てたからな。少し腹が立っただけだ」
俺とヒナタは学園長室へとつづく廊下を歩いていた
『仕方ねーだろ?今日はいい感じに暖かくて風が気持ちよかったんだから。…つか、腹が立ったくらいでギライアを使うな!』
俺はムッとむくれながら言った
ギライアとは上級魔術の一つで相手に強力な雷を落とす術だ。とても習得が難しく、熟練した魔術師でもなかなか扱えない術なのだ
「最近、習得できたんだ。ちょうど試してみたくてね」
ヒナタはいつになく少し上機嫌で言った
『なっ!?俺で試すなよ!当たってたら確実に死ぬぞ?!』
実はヒナタが術を放ってから生命の危険を感じ、スレスレのところで避けたのだ
そして、さっきまで俺が寝ていた場所は隕石が落ちたかのような大きな穴が出来ていた
「避けれたんだから良いじゃないか。…さ、着いたぞ」
俺の言葉を軽く受け流しながら、いつの間にか俺たちはニセ学園長室の前まで来ていた
『なぁ、ここって誰もいないんじゃ…』
ヒナタはお構いなしに扉を開けて入った
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