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次世代TOV連載
episode07

「…さっきの黒い奴ら、アンタの魔法でこうなったんだよね?」
「ああ、元々エアルで作った傀儡だかんな。ちょっと術式を変えてエアルに還した。それだけだ」

アトリの説明に納得したのかどうか微妙な頷くアメリアは気にせずにアトリは腕を組んで考え込み始める。

(やっぱりさっきの術式を基にして考えてみっか)

頭の中に浮かんだ先ほどの術式を基にアトリは浮かんだ案にニヤリと笑った。

「大丈夫なの?ファリカ…それにハルも」
「平気です〜でもちょっと休憩、です」
「外傷もないし……疲れたんだろ」

雨をしのげるエアルの影響で大きくなった葉の下で横になって眠っているファリカとラズリの々を背もたれにして休んでるハルカを見て安心させるように二人は笑ってみせた。

「とにかくみんな無事で良かったわよね」

そういってエミィはしのいでいた葉から出る前に、地面からいくつか手の中に収まる石を見つけては拾い集める。

「後は……」

キッと怒ったように素早くはの中から飛び出すとエミィは上空を睨みつけて先ほど集めた石の一つを利き手に持つ。

「さっさと出てきなさいっ!!」

狙いを定めてその石をエミィは木々の生い茂る上空のある方向へと投げつけた。その後“ゴン”という何かに当たる…どこか痛い音がした。

「お望みならまだまだ投げれるわよ?」

どこか不気味な笑みを浮かべて今度は先ほどよりも一回り大きな石を手にとってエミィは再び投げようとした。

「わかった、わかった!だから石を投げつけない」
「っ誰?!」

アメリアが突然の見知らぬ声に驚いてると、エミィは「よろしい」と呟いて投げようとしていた利き手を下ろした。
ちょうど生い茂る木々の中から何か影が飛び出てきた。

「久し振りだな。お嬢」
「…ひさしぶりだね、カイト」

エミィとユミィ達のいる間に着地した黒みを帯びた灰色の髪の男。
エミィとは久々の再会らしく彼女に挨拶を交わしたら口の端をあげて笑った。


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