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次世代TOV連載
episode04
episode04

降る螺旋階段でアメリアがたどたどしく呟く。

「…妙に気分悪いんだけど」
「そうだろうな」

当然のように言葉を返したアトリもまた苦しそうな表情だ。

「ファリカは大丈夫?」
「うん。平気」
エミィの言葉にファリカは特に苦しそうな表情もせずに青白い顔をしているエミィを支えている。
最下階にある小部屋で少し休憩して様子を見てみる。奥には分厚い扉が閉まっていた。

「もしかしてここって昔『魔狩りの剣』がグシオスを逆結界で閉じ込めていた場所じゃない?」

エミィが額の汗をぬぐうと思い出したかのように部屋を見渡した。手をついてるアトリと休んでいても注意を払っているユミィも気づいたように頷く。

「…グシオスって?」
「始祖の隷長。元、だけど。今は精霊ノームって言われてる」

アメリアの素直な疑問に簡潔にアトリが説明した。
と、その時周囲の光景が変化する。一行の周りにぽつぽつと淡い緑色のエアルの光が浮かび始めた。

「こんな目に見えるまで濃度の高いエアルでなにしてんだよ」

顔色が悪いにもかかわらずアトリは怒気のこもった声で言う。
ユミィはこのエアルの異常で頭の中である人物達が浮かび上がった。

「エミィ」

囁くように妹の名を呼んだユミィにその意を介してエミィはファリカの側による。

「とにかく。あの奥に行かないと解決しそうにないみたいね」
「ああ。みんな、動けるな」

扉をこじ開けて開いた先は広々とした部屋だ。昔グシオスと戦った際などに崩壊している場所などはそのままで天井には光でできた三角錐が浮いており。その周りには金属製の機械が設置されている。



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あきゅろす。
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