短編・詩
▼詩 骸→雲雀
殺して下さい 貴方の手で
貴方が嫌いな
草食動物達の群れ
それにすら僕は嫉妬してしまいます
貴方の声 貴方の姿
何もかもが愛しくて
全てを手に入れたいと願う自分がいます
貴方を誰の目にも晒されたくないと願う自分がいます
出来る事なら今すぐにでも
貴方を閉じ込めてしまいたいと願う自分がいます
しかし
それは不可能です
貴方は浮雲
僕は霧
何者にも捕らわれない浮雲と
実体のないまやかしの霧
霧が雲を
どうして捕まえろと言うのです？
貴方がいくら
愛していると囁いても
信じ切れない自分がいます
全てに嫉妬し
恋人すら信じられない醜い僕
これ以上
醜い僕を見られたくない
忘れて終えればどんなに楽な事でしょう
いくら忘れたいと願っても
忘れられない愚かな僕
このままでは
僕はいつか狂ってしまう事でしょう
貴方にそんな姿は見せられない
だからお願いです
僕を貴方の手で殺して下さい
僕が貴方を殺してしまう
その前に…
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