dragon night 002 それから、簡単な罠の作り方などを教える事数日、各場所に配置した事、数日が経過――…、そして、今に至る。 「現代でこんなの、害獣駆除以外で作ったら、速攻パクられるな(--;)」 苦笑いを浮かべながら、蒼依は周囲を見回す。 「……ん?」 何やら騒がしい。 誰かが"罠"に掛かったのだろうか? 蒼依は、声のする方へと足を向けた。 ◇◆◇◆◇ 「まぁた、何処の間抜けがトラップに掛かったんだ…って、え?」 「間抜けで悪かったなッ(# ̄3 ̄)」 「……侍か?コイツ(--;)」 蒼依は褪めた瞳で、ぶら下がっている青年を指差し、周囲に居た村人を見ると、その場にいた全員が頷く。 「ま、噂話に釣られてやって来たってヤツか…」 「降ろしやがれ!」 「何ほざいてやがる。テメェは人質だ。ひ・と・じ・ち♪」 力自慢の村人を呼び寄せ、喚き散らす青年を縛り上げる様に云う。 「さぁて、コイツの飼い主を呼び寄せるかね」 「飼い主?」 きょとり、とした眼差しで蒼依を見つめるいつき。 そんないつきに、蒼依はクスクス笑った。 その笑みは、いたずらっ子の様に思えた。 〜おまけ〜 「人質は馬小屋にでも入れとけ」 「酷ッ!!」 「何?氷点下の外が良い?」 蒼依の物云わさぬ笑みに、「馬小屋で良いです」としか云えなかった。 [*前へ] |