番外編 2 国光が棚をセッティングしている内に、奏汰はインナーの整理をしていた。 「これがこっちでぇ……」 「終わったぞ」 「ありがとー。じゃあ、入れてくね」 棚の空白に詰められていく箱や鞄達。 見られたくない下着類が入った所には、カーテンが設置されている。 「出来た」 整理が奏汰は、ほわん、と、嬉しそうに笑っていた。 フリフリフリフリ…。 実際には生えてはいないが、奏汰の臀部付近に生えたうさぎの丸い尻尾が、揺れている。 余程、嬉しいのだろう事が窺えた。 「兄上達がこぞって洋服をくれるから、整理が大変だぞ(--;)」 「奏汰が適当に着るからだろう」 「はぅΣ( ̄□ ̄;)」 痛い所を突かれた奏汰は、しょぼん、と俯いた。 何せ、洋服に無頓着な奏汰は、季節感問わず、適当に何でも着てしまうのだ。 しかも、洋服が選べない時は、下着姿で家をウロチョロ。 また、下着姿で来客に出ようとした事もあった。 そんな奏汰の行動に困った義兄達が、「アレをどうにかしてくれ」と国光に泣きつき、キツいお仕置きをして貰うのだが、それも無意味。 それ故、奏汰が迷わないように、上下セットになっている洋服を挙って、プレゼントする様になったのである。 無論、下着も、である。 [*前へ][次へ#] [戻る] |