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ラピスラズリの泪
002
奏汰は、その免除制度を利用し、入部の誘いがくるクラブの部長達を一蹴していた。
そんな部長達が不憫に思ったのか、陽汰は、「部活、入れば良いのに」と呟いていた。
しかし、「姉様のお食事が作れなくなっても宜しければ、入っても構いませんが?」と、にこやかに笑いながら奏汰は告げる。
すると、陽汰はブンブン、と首を振る。
その様子を見て、奏汰は「判って頂ければ宜しいのです」と、去って行ったらしいが。

「双子揃って来たら、名前で呼べんのに」
「名前で呼びてぇのか」
「俺ら接点有らへんやん」
「お前な」

景吾は再び、侑士を睨む。

「冗談やん」
「冗談に聞こえねぇ」

睨みつける景吾に対し、苦笑いを浮かべながら、侑士は近くにあった椅子に座る。

「けれど、跡部」
「何だ?」

写真をシュレッダー行きの箱に移動させながら、チラリ、と侑士を見る。

「あの双子…テニス経験者かも知れへんな」
「あぁ」

徒者じゃないのは、気が付いていた。
仮入部と称して、入ってきたが、きっと、内部状況を見定める事が目的なのだろう。
あの奏汰の眼差しが、その事を告げていた。

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