Wonderful days ペット?いえ、嫁(仮)です 「悪い悪い。俺はココのOBで、国光の従兄。国光にくっついてるのはペットのウサギ」 「奏汰はペットではありませんが(--;)」 はぁ、と溜息を吐く。 奏汰は奏汰で、冷ややかな眼差しを向けるものの、再び、視線を戻した。 「ペットだろ。お前にしか懐かねぇわ、笑わねぇわ、甘えねぇわ……云い出せばキリがねェし」 「違います」 「違うのか。じゃあ、嫁だ、嫁」 「雪斗さん(--;)」 「おっ?否定しないのか」 「まだ、俺の嫁ではありません」 「お前の嫁って云ってねェけど?」 「………」 ニヤリ、と笑う雪斗に、何を云っても無駄、と、判断したのか、国光は何も云わなかった。 「二番目の兄上」 暫く口を開かなかった奏汰が、口を開く。 「ハチミツくんを苛めたら、容赦しないよ?」 「…苛めてねェよ」 「水没が良い?消失が良い?それともウイルス?」 鋭い眼差しは、まるで獲物を捉えた肉食動物のようだ。 「奏汰、止めろ」 国光の言葉に、ぴたり、と奏汰の口が閉じる。 そして、国光を見上げると、頭を撫でられる。 最早、2人の癖になっているのだろう。 「ペット扱いだな」 「同感」 その様子を見ていた部員達は、うんうん、と頷きあったのだった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |