Wonderful days 国光、してやられる 奏汰の家に泊まった国光。 昨夜は大変だった。 「今日は、ハチミツくんとお風呂に入る」と、満面の笑顔を振りまきながら、爆弾投下した奏汰を、三人掛かりで説得したが、それだけでは止まらず、「じゃあ、一緒に寝る」と、これもまた満面の笑顔を振りまきながらの追撃発射。 再び、三人掛かりで説得したが、応じない奏汰に対して、国光の伝家の宝刀「無しにするぞ」と告げれば、渋々諦めた。 「国光大好きっ娘め(--;)」 「済まないね、国光君。君に対しての甘え方が逸脱しているとは、予想外だったよ」 「……いえ」 一緒に居た時間が長すぎた所為だろうか。 国光に対して、甘え方が半端なく逸脱していた。 「鍵付きの部屋にしようか」 「そこまでしなくても、大丈夫です」 「なら、良いんだけど……」 何かを企んでいそうな奏汰を見ながら、三人は溜息を吐いた。 これが昨夜の出来事。 疲れを癒した筈なのに、疲れが癒えた気がしないのは、気の所為か。 「ん?」 今、違和感に気付く。 隣に何かいる。 もぞり、と動く、それ。 [まさか……] そっ、と布団をめくれば、すぴすぴ、と眠る奏汰の姿があった。 どうやら、夜中に忍び込んだようだ。 [やられた…(--;)] 奏汰を甘くみた国光。 どことなく、惨敗した気分であった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |