Wonderful days 帰ろ、帰ろ 「奏汰が迷惑を掛けた」 「気にすんな。桜井、お前は明日聞くからな」 景吾の言葉に、奏汰は一言。 「ボク、悪くないもん!!」 子供じみた言い訳をしながら、頬を膨らませていた。 「奏汰(--;)」 「絶対に謝らないもんね(# ̄3 ̄)」 その言葉に、国光は痛み始める頭を押さえ、景吾は溜息を吐き、陽香はやっぱりね、と云わんばかりに笑った。 「絶対にいーやーだー!!」 ぎゅう、と裾を握っている手に力が入る。 こうなった奏汰は、例え、国光が云って聞かせても、決して云う事を聞かない。 「判った判った(^-^;A)アンタの事はあたしが話しておくから、今日は手塚君と帰りなさい。良いわよね、跡部君?」 景吾は、その言葉に暫く黙ったものの、「仕方ねェな」と云う言葉で頷いた。 そうしないと、奏汰が再び暴れ出す可能性があった。 こうする事が、最良の策、とも云えるだろう。 「はーい(*^^*)じゃあ、ハチミツくん、帰ろ〜よ〜」 国光の制服の裾を握っている腕を、左右に振る。 この行為は、奏汰が拗ねた時にとる行為だ。 「ではな、跡部」 「帰ろ、帰ろ」 それだけを云い残すと、2人は歩き出す。 そして、何時の間にか、制服から手を離し、手を繋いでいるなど、この時、誰も気付かなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |