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足踏み
1ー1
ーーーことりさんがログインしました。



ことり〉こんばんは
ゆう〉こんばんは。今日も1日お疲れ様。今日一日どうだった?






騒がしい教室。2年生になり新しいクラスやこなれてきた高校生活に浮かれるのも無理もない時期だ。開放された窓から入ってくる心地よい春風に私も緊張を忘れてしまう。
ーーーやっぱり春って季節は心地いいなぁ・・・。

「ちょっとー!ことり聞いてる?」

名前を呼ばれてマキちゃんに焦点を戻す。つい窓の外に意識が向いてしまった。

「ごめんごめん。聞いてるよ」
「ことり絶対聞いてなかったし!!」
「やめなよマキ。ことり馬鹿だから聞いてなかったんだって」
「ひどいよナチちゃん!少し馬鹿なだけだしー」

ナチちゃんの言葉にナチちゃんとマキちゃんが笑う。私も笑う。こんなやり取り1年も続いてるから慣れっこだ。

「そう言えば、私最近髪留め欲しくってさー」
「あー、なんかイイ出会いないかなー」
「マキちゃん恋したいの?」
「当たり前だよ〜。お子ちゃまなことりにはわからないかも知れないけどね!」

話に興味もってもらえないのも慣れっこ。高校に入って、同じ中学の人とほとんど離れて、新しい友達と毎日を過ごすようになった。当たり前だけど、中学の友達と違ってマキちゃんとナチちゃんは自分の思うことをズバズバ言うタイプだった。私は2人みたいにハッキリ言うタイプではないから2人にいじられるようになった。次第にいじりはエスカレートしていき、今では「馬鹿」や「ウザい」とか言われるのは当然。本当は言われるたび傷ついてるし、ムカつくのに言い出せずヘラヘラしてる。馬鹿にされなくても2人の話しを聞いてヘラヘラしてる。皆からしたら大した事じゃなくても、私には結構こたえる。2人と居る時間は少し窮屈だ。



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