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The White Rose Of Virginity(完)
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「ねぇ、あとどのぐらい?」


もううんざりといった感じでスイは尋ねた。
この谷はひどく道が入り組み、道も整理されていないせいで旅になれているものでもきつかった。
カインは疲れて黙り込んでいる。


「もうすぐだ。」


涼しい顔でユリアンは答えた。


「ほら、着いた。」


ユリアンの視線の先には海があった。
そして大樹に白い花。

あまりの美しさにスイは言葉を失った。
黒髪を風が通り抜ける。

カインは何も言わず花畑へ入る。


「カイン?」


スイがカインの腕をつかもうとしたときユリアンは手を前に出して止めた。
そして首を横に振った。


「もう歯車は狂っている、悲劇を止めるのは彼らしだいだ。」


「何を言っているの?ユリアン、あなた一体レインズに何を託されているの…」


カインは花畑の中心へ立った。

回りを見渡す。

涙が止まらない。


「俺は…」


言葉が震える。

自分が自分じゃないみたいだ。


『彼女を救いたいと思わないの?』


頭痛がまた始まった。

いつもよりひどい。

立っていられない。

視界が霞む。


『死んだほうがマシだ!!!』

これは男の子?髪の色が銀…?


『裏切り者には死あるのみ』

『殺せ!』

『人間を助けたなんて…』

『出て行け!!!』

『お前を追放処分とする』

『早く目の前からいなくなって、恩を仇で返すなんて』


この声は、この言葉は、誰に向けて?

俺?

それともレインズ?


俺とレインズは一体。




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あきゅろす。
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