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スマブラ
3



「じゃあ、早速始めようか」


マルスは笑顔で剣をロイへ向ける。

同様にリンクとゼルダが戦闘態勢を整えるのを見て、ロイは覚悟を決め剣を取った。



「本気でかかってきてくださいね、ロイ」

「ゼルダさん……。
……俺が死んでも知らないからな……っ!」



そう叫んでまずはゼルダに飛びかかるが、向かう途中でマルスの剣に弾かれた。
交戦しているとリンクがそこに弓を放ち、ロイはやむを得ず距離を取る。

逃げた先にゼルダが悠々とディンの炎を飛ばすのを見ると彼はすぐ様その場を離れた。


「逃げてるだけじゃだめだろ、突っ込んでこーい!」

「無茶言うなっ!」


突っ込んでったら滅多うちのくせに!

リンクに叫び返し、ロイは再びフィールドを走り回る。
まぁ、直ぐに隅に追いやられ追撃の嵐に沈んでしまったが。



「なぁ、やっぱりこれなんのトレーニングにもなってない気がするぞっ!?」


フィールドに戻って来たロイがみんなに抗議するが、マルスは笑って受け流し、剣を彼へ下ろす。

それを避けても、ゼルダとリンクの攻撃でダメージがあっという間に積もっていく。


「さあロイ!この圧倒的逆境をどう切り抜ける!?」


不適に笑うリンクに、追いつめられているはずのロイも笑みを返す。

あ、意外と余裕?とゼルダが思ったときには、もうロイは動き出していた。



「うあああああっ!」


ロイは、自ら場外へ飛び降りたのだった。








「……どういうつもりだい?」


マルスはロイの胸ぐらを掴み問う。


「僕らは君のために協力してあげてるのに、ふざけるなんてナンセンスだよ」


ギリギリと胸ぐらを締めてくるマルスに、ロイはたまらず叫んだ。


「あの状況でおまえ等と渡り合おうなんて無理に決まってるだろーっ!?
つか3対1になる理由はなんだ!?
協力っていうかただのリンチじゃねーか!」

「あはは、心外だな」

「笑って流すな……っ!」


声を張り上げるロイが不憫になり、リンクは他のトレーニング法を考える。


「なあ、どせいさん合戦ってのはどうだ?」

「…………なんだよそれ」


リンクが少し離れたところを歩いていたどせいさんを拾い、ロイへ投げつける。


「いてっ」

「俺たちはどせいさんをひたすら投げる。ロイはそれを避けるか取るかすればいい。

それで、ロイが俺たちにどせいさんを当てれたらゲームセット!
10分で片が付かなかったら飯抜き、場外も同じな」


頭にどせいさんを乗せ、右手にももう一匹抱えたまま説明するリンク。


「…………それは一体なんの修行なんだ?」

「ドッチボール」


訝しげに聞くロイにリンクが爽やかな笑みで答えた。


「あはは、いいねーやろうやろう」


マルスも悪乗りして数匹どせいさんをキープする。


「ドッチボールなんて爆弾の対策にしかならないじゃねーかっ!」


なんでそんなことやる方向に話が進んでいるのか。


「ちょっ、痛っゼルダさん、投げてこないで!
まだ始まってないし!てか始める気ないし!」

「はいスタートぉ」

「待てやあああああ!」



ゼルダがやる気ならやるに決まってんだろ?

抗議を続けるロイを無視し、リンクはどせいさん合戦の開始を宣言する。



10分後、言うまでもなくロイのプチ断食が決定した。






トレーニングは全力で


「じゃあ君の分のカルパッチョはもらうね」
「この鬼畜王子ぃ!」
「ん?誰のことだい?」
(…………バカだなあロイ)




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あきゅろす。
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