[携帯モード] [URL送信]

テニプリBL小説
9
「ぬおおおお!」

「ほう」

「ふんっ!もうお前の人形にも力負けせんぞ!」

「恐るべき成長速度だ、弦一郎」

「俺は一刻も早く城に行くのだ。同い年の蓮二にいつまでも後れをとるわけにはいかん!」


「ふっその意気だ。力だけでなく身のこなしも身につけろよ」

「うおっ」


いうと、柳の人形が素早い動きで真田にかかる。
真田も慌てて応戦するが反応しきれずに木刀を弾かれてしまった。


「くっ……蓮二はどこでそのような術を覚えたのだ?」

「言っただろう。遠くに旅に出たとき叩き込まれたんだ」

「その年で?」

「ふっ、そうだ」

「……蓮二ほどの使い手であれば、年など関係なく幸村の側に仕えられるのだろうな……」


「……どうだろうな。しかし弦一郎、第一王子を呼び捨てとはいけないな」

「うっうむ……そうだな……」

「何か精市様の側に行きたい理由があるのか?」

「……いや、単に……見せたい物があるだけだ」

「……よくわからんが、がんばれよ」

「……ああ」

「精市様と言えば、もうすぐ誕生祭だったな」

「ああ、ちょうど一週間後だな」

「よかったじゃないか、お姿が拝見できる」

「そうだな、元気であればいいが……」



心配そうに真田がいう。
そんな真田の姿を、柳は薄く目を開いて見つめた。

[*前へ][次へ#]

9/12ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!