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私立空来学園
4


「ちょっとまて光。まだ俺は納得してないぞ!」

テーブルをバンッと叩き椅子が倒れるくらい勢いで緑が立ち上がった。


俺とマスターとの和やかな雰囲気をぶち壊した緑は怒っているのか椅子を蹴ったりと物に当たりながら龍神に戻って行ってしまった。

「やれやれ…あの子にも困りましたね。私の店を傷つけるとは……罰を与えなくてはいけませんね。」


ブルッ…マスターの後ろから冷気が漂っているのがわかった。

あれれれ?
マスターってこんな人だっけ。いつも和やかで優しい人だと思っていたんだけどな…。
言葉は優しいのに目が笑ってないよ。

けど、それ程この店を大事にしてるんだよな。マスターからしてみたら八つ当たりで店を傷つけられたら怒っちゃうもんな!


早く緑に謝らせないと。



「マスターごめんね。俺が緑に謝らせるから。」


青にこの場を頼もうとアイコンタクトをとるために隣を向くと、青も初めて見るマスターの怒りにビビっていた。すぐ目が合い、苦笑いで俺の意図に気付いて頷いてくれた。
因みに紅も少しビビり顔だった。黄は…無表情と言うか、他人の振りをしてたね。




扉をゆっくりと開け中を覗いてみると、こちらに背を向けて緑はビールを飲んでいた。テーブルの上には既に4缶が空になって置いてあった。
どんだけピッチが速いんだ?


「…緑?」



「……。」

緑は応答せず、手に持っていたビールを一気飲みをした。


静かに緑に近付いて、一人座れる分空けて緑の隣に座った。

「緑ごめんな。…俺も行きたくないけど、もう決まっちゃったことだから……ごめん。」


みんなが怒ることは予想できたけど、ここまで怒るなって全然考えなかった。
でも、相手からしてみればいきなり仲間がなんの相談もなくチームから抜けるなって言われたら、俺だって悲しいし、もしかしたら怒っていたかもしれない。


緑をマスターに謝らせないといけないと思っていたけど、俺がいけないんだよな…。
けど、今更母さんに学園には行けないなんって言ったら……



…うん、俺に未来はない。




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あきゅろす。
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