novel
雨による隔たり3
B
ぴーんぽーん♪
降り続く雨の昼下がりの訪問客はいつものメンツ。
「おーいフラン。オリーブオイルとトマト、おすそ分けにきたでぇ☆」
「よぉフランシス!今日は映画鑑賞会するぜぇ!何本か持ってきたぜ!ケセセ!」
…よくみると、いつもより人数が多いみたいだ。
「あー…いきなり押しかけてすまない。俺ひとりで書類を届けにくるつもりだったんだが、兄さんに捕まってな…」
きっちり菓子折りを持ってくるあたり、生真面目だな、と笑いかければくしゃ、と破顔するルート。
その側にいるヴァルガス兄弟は、夕食を呼ばれについてきたんだとか。やれやれ。
おにーさんモテモテで困っちゃうねー。
そのあと、アントンと夕食を作って皆で食事をとったり、フェリを膝の上に乗せて昔話をしてやったり、ギルが持ち込んだ映画を皆で鑑賞したりした。
うん、まあ雨の日もなかなか悪くないんじゃない?
「あー眠たなってきたわーなぁフランーおれ今日泊まるわー」
「俺様も泊まるぜー」
そのまま全員お泊りの流れになってた。
もーみんな、おにーさんと一緒にいたいんだろ?
「はいはい。2階の客間が空いてるから、そこ使っていいよ。寝袋の位置は知ってるよね、ギル。」
「おう。じゃ、俺様はもうおやすむぜー★ルッツとフェリちゃんも上がってこいよな〜」
「すまないな、フランシス。」
「いいよ〜気にすんなって☆」
客人の世話をして、一段落してみれば、時計はすでに午前2時過ぎを指していた。
「……あちゅむっ!!!」
うーん。冷えたみたい…
シャワーでも浴びますか。
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