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novel
修羅場の朝に(日仏/ギャグ)
※オタコンビ修羅場なう。














「よおっっっしゃああああああ!!!!脱稿しましたああああああ!!!!ふふふ………お花畑が見えます…フランシスさん、明日の朝食は任せましたよ…
………ハ●ヒ…ミクたん…いまあいにいきます………(ガクッ)」

「お疲れ様でした!!!ホンダ先生!!!おやすみなさいッ!!!」


ここ最近、不眠不休で机にかじりついていた菊は、アシスタントととして呼び寄せたフランシスにそう言い残すと、死んだように眠り込んだのは、数時間前。
朝日が上り、にわとりが鳴き出す頃、フランシスは台所に立って思案していた。


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遡ること3日前。

オタク国家として、次の新刊を楽しみにすること山の如しなフランシスは、同じくオタク国家なアントーニョやアルフレッドとお互いに漫画を持ち寄っては、オタク談義に花を咲かせていた。

そんな折、菊から切羽詰まる電話がフランシスに入る。

「大変なんです、フランシスさん!!!このままじゃ………新刊を落としてしまいます!!!!助けてください!!!」

困ってるのを助けるのがおにーさんってもんだろ?
エールフランスに乗って遥々日本に来てみれば、てっきり居てるとばかり思っていた、アントンとアルがいない。
不思議に思って尋ねてみれば、

「あぁ、あの方々にアシは無理ですよ。

アルさんは雑なんですよ。でも手伝ってもらったし、アシ代だからってお寿司をご馳走したら、回転寿司なのに諭吉単位でお金が飛びましたからね。もうこりごりです。

カリエドさんは…悪くないんですが、作業能率が悪いんですよ。すぐに昼寝するわ、トマト常備しとかないとストライキするわで大変だったんですから。

何より、あの二人を一緒にすると、すぐにカリエドさんがアルさんに膝カックンとか、消しゴム投げつけたりするんですよ…
正直な話、手伝いに来たんだか、迷惑をかけにきたんだかわかりませんよ全く。挙げ句の果てに原稿どころじゃなくなりましたよあのメタボとトマト野郎は。」

憔悴しきった顔で、八ツ橋に包むことなく告げられてしまった。

「ねぇ…菊ちゃん、いろいろとむきだしだよ…いつもの八ツ橋どうしたの?」

今の菊の姿(ハチマキ+ジャージ+冷えピタ)をみたら、おそらく菊に幻想を抱いているであろうアーサーが「こんなの菊じゃない!!!菊から出ていけ悪霊退散悪霊退散ほぁたああああああ!!!!」なんて悲嘆に暮れて酒に溺れるに違いない。

でも。

「もう、最後に頼れるのはフランシスさんしかいないんです!!!手先器用だし、料理上手だし!!!いうことなしです!!!」

なぁんて縋られちゃったら、男として答えなきゃだめでしょう!!!

そんな訳で、三日三晩、付きっきりでかいがいしくお泊りというコースになったのであります。

時々、ハイになった菊に、
「漫画の参考にするのでモデルになってください。」
とか迫られて、髪の毛を三つ網にされたり、おだんごヘアーにされたり、しまいにゃツインテにされたりした。

「うーん…やはり髪だけではなんとも…よし、フランシスさん、次はこれいってみましょうか☆」

取り出されたるは、ナースにセーラー服、婦人警官、スチュワーデス、スク水…その他コスプレ衣装諸々…

「…ねぇこれほんとに俺が着るの?いや、俺自身は全然構わないけどさ、むしろ興奮するけどさぁ…ハァハァ。じゃなかった。漫画のモデルなんだよね?いいの?俺で?女児用スク水とかどこで仕入れたの?」

恐る恐る振り向けば、デジカメ片手に満面の笑顔のお菊様。

「つべこべ言わずにさっさと着るのです!!!そおいっ!!!」

「あーれーご無体な〜☆」

「へっへっへっ。よいではないかよいではないか☆」


それにしてもこの二人、ノリノリである。
そんなこんなで修羅場を越えた二人だった。


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「ずっとフレンチだったし、今朝は日本式朝ごはんにしよっと♪」

鼻歌混じりにリズムを刻みながら軽快に調理していく。
日本式に則り、もちろん割烹着。

メニューはホカホカ炊き立てごはんにふわふわの卵焼き、子持ちししゃもの焼き魚に、ワカメと豆腐の味噌汁だ。添え物として梅干しは外せないよね☆
海苔は…どこぞの隣国を彷彿させるから止めておこう。食事の場面に相応しくない。


純和風だよねこれ、完ッ璧☆さっすがおにーさん☆
菊ちゃんも絶賛してくれるはず♪
足取り軽く菊の寝る寝室まで起こしに向かう。


「おはようゴザイマス。旦那様。お食事の用意ができております。…なぁんちゃってー☆おーい起きてよ菊ぅー!!おにーさん、頑張って作ったんだぞー☆」

「ああ…おはよーございます、フランシスさん。よくお似合いですよ割烹着…」

和服に着替えて、ちゃぶ台に乗せられた朝食に向かう。

「ではでは…いただきます。」

「召し上がれー♪」

「ししゃもの焼き加減といい、ごはんのつぶの立ち方といい…完璧です!!!」

ほーらね☆おにーさんに間違いはなかったよ。
…ん?あれ?なんで卵焼きは一口で止まってんだろ?味噌汁は…いける…だろ?

不安気に見つめていると、不意に菊の瞳孔が開いた。
強いて言うなれば、
<●><●>カッ!!←こんな感じ。







「こんな甘ったるい卵焼きが食えるかアアア!!!!塩と醤油で味付けだろうがJkそれに味噌汁は白味噌じゃなくて赤だろがアアアーッ」




ガッシャァァァン!!!



わぉ!!これが世に言う「ちゃぶ台返し」ってヤツだね!!!

…って熱ッ!!!!!味噌汁かかったよ!!!ひええええええええ!!!あっつああああああああ!



「Σはっ!!しまった。すみませんフランシスさん。私としたことが…食のことになると、つい…次は私が作りますから、フランシスさんは、そこで待っていてください;」


数十分後には、二人で仲良く朝ごはんを食べたとさ☆






【めでたしめでたし★】


ホンダさん亭主関白www

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