short “独白”‥遺されるひとの嘆きを 記憶に残ること…… 起こったことは全て“在った”ことだ。 それは変わらない。寿命を迎え身が滅びようと永遠に。 それを躊躇えば…… 何もしなかったということは…ましてや気持ち…思いのみなど…チリほどすらも在ったと認識されず何も残らない。 文字通り『ゼロ』でしかない。 貴様が我が輩を呼び… 我が輩は貴様を見つけ… 我が輩は貴様を選んだ。 それは…その事実は…… そうと成った以上永遠に存在する。 だからこそ我が輩は、そうと成った以上躊躇わずに貴様を…… ヤコ……貴様を愛で愛してきた。 不変不滅が有り得ず、いずれくる“別れ”を嘆くよりも…… その『一瞬』を我が輩と在ったことを誇るが良い。 我が輩ですら揺れる。 だが貴様は……人間である以上…我が輩よりも儚い命である以上、更に揺れるのであろうな。 だが、それでも。 我が輩が貴様を愛したこと。 貴様が我が輩を愛したこと。 それを嘆いてくれるな。 我が輩は幸せだったのだから。 ヤコ…貴様も、そうだろう? 衰えを…別れを悲しむでない。 在ったことを惜しむ故の嘆きを見せるでない。 さすれば……それは何度でも叶う。 我々は必ず、また出逢える。 忘れるな。 悲しいのは… 寂しいのは…… 遺される我が輩の方、なのだぞ………… では、また逢おう。 <了> ……はい、お読み下さいまして、感謝です…… めちゃくちゃ突発的文章ですが 米津玄師さんの『感電』という曲が頭のなかでエンドレスしてて、つい 物理とか天文学とか、少しでもわかってくると 『永遠なんてない』 って機械的に理解しちゃってやるせないんですが 反面 『在ったことは永遠に存在する』 って概念は若い頃からあって ふと、何かの折にネウヤコでこういうのいいよなって思って勢いで紡いだ文章です ちょっとだけ、同じshortの『ほしをみあげて』に雰囲気似てるね(笑) 20200905 管理人はた <前へ><次へ> |