[携帯モード] [URL送信]

main storyT
〜進展〜 08

 何かがぶつかり合う音が響いた直後、

「いったあぁぁい!!」

 甲高い声が事務所内に響く。

 ネウロがいきなり弥子の額に額を打ち付けたからで、当然の反応。弥子は思わず手紙を取り落としてしまう。

 額を抑えつつ落ちた手紙を拾いながら、
「何すんのよー
 いきなりの頭突きは、ダメージ大っきすぎだよ」
 と、非難がましく言う弥子。

 ネウロは半回転して床にひらりと降り立ち、弥子の襟首をつまみ上げ、昨日と同じ体勢に持ち込んだ。

 どうもずいぶんお気に召したらしい…と、弥子は察する。
 気のせいか、背後の気配は今にも鼻歌でも口ずさみそうに陽気なものに思えて、弥子は苦笑いしながら改めて手紙を開封した。


一通目
「置き忘れたメダルを探して下さい…か。警察に届けてるかなぁ。笹塚さんに聞いてみよ」
「…先日の新聞に載っていたぞこの話は。貴様、腐っても探偵なのだから、時事くらいはチェックしておけ」
「…はいはい…で、謎は?」
「…………」
「なし、と」


二通目
「これは…志望大学はこれで大丈夫……あぁあたしももう進路考えるべきかなぁ」
 封も切らないのは、ナメクジペースでも進歩しているのか…などとネウロは思う。
「問題外…と」


三通目
「あれ、これあたし宛てだ。
 …えーと、
『ボクは見守る…』
 …すいません普通に怖いんですが…」




.


[*前P][次P#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!