main storyT
〜確信〜 11
「……災難でしたね」
アイは]の傷の度合いを見極めながら、短く淡々と言う。
「あぁ…全くだよ」
全身ボロボロの]が弱々しく返す。
「まさかネウロがあんなに早く俺を殺しにくるとは思わなかった。油断したつもりはなかったけどさ、あれはさすがに反則だよな。
心臓の位置を念の為ずらしてなかったら、まちがいなく殺られてたね」
忌々しさに少々の愉快さを滲ませ、]は言う。
「…では…
]の読み通り、やはりあの男の弱点は、桂木弥子…ということですか」
アイの問いに、]は少し考える。
「んん〜
…何か少し違ったかな。
あの娘は、弱点どころの存在じゃないね。
アイツの起爆剤、だよ」
「…よくわかりませんが、何処が違うのでしょうか」
アイは応急処置を続けながらも、小首を傾げつつ問うた。
「あの娘も相当侮れないヤツ、だってことさ。
俺さぁ、会って少し話しただけで、偽物だってバレちゃってたよ」
「…まさか」
「ホント。ネウロもあの娘に言われるまで判んなかったのに、だよ。
あの娘、腹の坐り方も並じゃなかったなー。
何で判ったのか、ホンキの殺意チラつかせて脅かして傷付けて聞いても、ガンとして理由を言わなかったしね」
[*前P][次P#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!