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〜確信〜 04
「もー一度だけ聞くよ。
どーして刑事が俺だってわかったの?」
「あんたバカじゃない?
何でそんなバカみたいにカンタンなこと聞くの?」
弥子は強気に返す。
]は瞳だけは鋭く、それでも子供のように笑い、
「バカだなんて、キズつくなー
…もーいいや。あんた自身にはもう用はない。殺ったあとが重要なんだし」
無情な程に冷淡に言い放つ。
―殺される…!!―
弥子はいよいよ観念した…
―だって…だって…!!
笹塚さんは、探るような目はしない!
並んで歩いてても、必要以上に近付いたりしない!
石垣さんの愚痴はともかく、仕事の愚痴なんか絶対に言わない!!
聞きもしない事件の話はしない!!
ましてや笑いながらなんて、ありえない…!!
…人に心配かけるような自分の話なんか、絶対に絶対にしない人なんだ……!!―
…と。
「そこまでだな]よ。手を離すがいい。
…貴様がその単細胞生物の命を奪ったとて、貴様にとっては何の価値もあるまいに」
ネウロは静かに言った。
「こ…この人でなしー!!」
弥子は叫んでしまってから、喰い込む喉元の刃の痛みに改めて戦慄した。
同時に、死ぬ間際まで突っ込みを怠らない自分を呪いたい気分にかられる。
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