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〜確信〜 02
「……?」
弥子の言葉がおかしい。さすがのネウロも引っ掛かる。
笹塚に対して『連れてきちゃった』とは…と。
ネウロはそれまでの不愉快な気分を忘れ、弥子を注視した。
弥子は、ただひとこと、言った。
「……]を……」
「!?」
言うが早いか、弥子は、
「ネウロ!!」
と叫び駆け出すのだが、あっという間に捉えられてしまう。
ネウロでさえも驚いた、一瞬の出来事、だった……
「…びっくりしたー
まさかバレてたなんてね」
笹塚「だった」者は、あどけなく言い、くたびれたスーツにおよそ不似合いの、両性的な顔付きの少年へと変化した。
「…は…離せ…!!」
弥子は手を振りほどこうともがく。
だが当然、]には蚊ほども効く筈もなく、呆気なく引き寄せられ、羽交い締めにされる。
「…この娘にバレてたのは想定外だったけどね。あんたの前で捕まえられたから、いいや」
「…………」
]はあくまで無邪気な口調で話す。
「ネウロさぁ、ミステリー作家の殺人事件てヤツ…もちろん覚えてるよね?」
「…………」
「あの時俺、気付いちゃったんだよねー。あることに」
「…………」
「今日はそれを頂きにきたってワケ。あんたの前じゃなきゃ意味ないから、こんな回りくどいコトしたけどね」
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