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〜進展〜 04

 今回も、そう。

 しかし以前なら、どういう理由で遅くなったのかの言い訳程度には口答えをしていた。
 大抵の理由が食料の調達か、弥子の知り合いの男関係になってしまうのが、可笑しいといえば可笑しいのであるが。


 今日は、それがない。

 あのモヤシとは会ってもいないという、言い訳も何もない態度は、こちらに都合よく考えれば、配慮、というものなのだろうか……


 薬が効きすぎたか…と思う。



「それより、はい、今日配達分のお手紙。
 何かいい謎の依頼があればいいね」
 弥子は封筒の束をトランプのように扇状に開き、差し出す。
 ネウロは、目の前に差し出された封書を一瞥し、
「面倒臭い」
 と、そっぽを向いた。

「はぁ?あんたの『ごはん』でしょ?!」
「ヤコ、貴様が見ろ」
「『謎』がある内容かなんて、私が見たってわかんないに決まってんでしょ!!」

 不毛なやりとりだ…とお互いに思った。

 しかし、ネウロが面倒臭いと思うのは本当で、封書などは、大抵がダイレクトメールか、イタズラか、普通の探偵としての依頼なのだから。

 事実、弥子が差し出す封筒には、『気配』の欠片も感じられない。



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