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〜不可解〜 02

 事務所に行く用事も『助手』と顔を合わせるつもりも、全くなかったのだから。

「それより…
 それ、1人で食べなよ」

 少女の傍に寄って囁いた。
 弥子に逢いに来ただけとバレるかと思ったが、少女は袋を頬ずりでガサガサ鳴らしながら、
「うん!もちろんですよ!!」

 またも嬉しい言葉をもらったものだと思う。

 ただ、『1人で食べる』の意味するものが、彼と弥子では大幅に違うのだが。


 成り行き上、事務所に行くことになってしまった。

 あの日以来、彼は助手に会っていない。すなわち弥子にも逢っていなかったということでもあるが。

 2人が常に一緒にいるのを、これまでは特に何とも思わずにいた。しかし、あの日ふと抱いた助手の態度への疑問、応酬、確執…そしてあの電話…

 あれから自分でもまとまりのつかない気持ちが頭の中を巡っていたが、明白なのは、

―あの助手には会いたくない。 あの助手と弥子ちゃんが一緒に居る場には、居たくない―

 という思いだった。

 たわいない話をしながら並んで歩く道中、

「弥子ちゃん、さ…」

 彼は思い切って、ひとつの問いを口にのぼらせた。

 どうしても知りたいこと……




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あきゅろす。
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