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〜弥子の独り言〜 04
え、もしかして、魔力で治してくれたの…?
すぐには信じられなかった。
だってあのネウロだもん。
でも確かに、そんなこと出来るのは、ネウロしかいないわけで……
「ネウロにも、そゆコト、出来たんだ」
率直に言ったら、耳を引っ張られて、ネウロなりの短い魔力の講義を聞いた。
正直、目からウロコだった、その話は。
ネウロがどーゆーつもりで…仕事に支障が出るからでも、さすがにアレは悪かったと反省してくれたんでも…何でもいいから、とにかく嬉しかった。
だから『善』でいいの。
だから、行こうとするネウロを呼び止めて、お礼を言った。
恥ずかしくて、短く、短く。
ネウロはまたヘンな顔をして…逸らした。あたしらしくなくて、悪かったわね。
「当然だ」
なんて、凄くネウロらしいセリフだよね。けど、その時のネウロって、ずーっと、全然ネウロらしくなかったのよね。
「また足を痛められては、かなわんからな。捕まって歩け」
…て、腕組み?!
恥ずかしかったよ…!
あたし桂木弥子、彼氏いない歴15年…
小ちゃい頃お父さんに甘えて腕組んでたのとは、全然ワケが違うじゃない。
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