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〜吾代受難再び〜 05

 探偵はこっそりのつもりだったんだろーが、いじってんのが化け物の上着なんだから、おかしく思うに決まってる。
 ま、あんなトコ見られちまってんだから、むしろ開き直ってんだろーけどよ。

 …にしても…俺が来た時、デスクでいちゃついてたコイツらの上着やリボンが、ソファの背もたれにあって…しかもリボンは上着に紛れ込んでるって、いったいどーゆー状況なんだよ?

 コイツら、延々とここでいちゃついてて、一度は誰かに邪魔されたってことか…?



 ……いろんなことをついつい考えちまうが、どーも恥ずかしがってるらしい探偵の様子が何となく可哀想だから聞かないことにする。俺は化け物とは違ってデリカシー位あるからな。
 でも気になってしょーがねーから、今度機会を見て、秘書にメールで訊いてみっかな……




「…じゃ、私はこれで帰るね。
 ネウロ、また明日」
 何故か床に転がってた学生カバンを拾い上げて、探偵が言った。


 ……え…?


「ああ。明日は依頼人の家に行かねばならんのだからな。7時半にはここに来い」
 立ち上がって探偵のとこに行きながら、化け物は命令口調。
「早過ぎだよ!」
 探偵は甲高い声で叫ぶ。





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あきゅろす。
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