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〜吾代受難再び〜 01
…俺はこの事務所、
別名『化け物共の巣窟』に来る度、ロクな目に遭わねぇ…
今日は、化け物が朝っぱらから、
『貴様の調査会社は、これ程まで待たせないと、「謎」の1つも探し出せないのか?
流石だな』
…てな具合の、皮肉を前面に押し出したイヤミったらしいメールを送ってきやがったから、仕方なく溜まってた資料を持ってきてやったってのによう。
ある意味馴染み深い雑居ビルに到着して、俺は思わず溜息を吐いた……
どーせ今回も、ロクな目に遭わないに決まってる…と。
…けど、あれ程とは思わなかったんだ、俺は。
郵便受けにもう封書がなかったし、時間的にも探偵のヤツが来てたのはわかってた。
いつものよーに、暇つぶしにセクハラ紛いの虐待でも受けてやがんのかな…くらいには考えてたぜ。
けどよぅ…ドアを開けていきなりあんな場面を見ちまうなんて思うか?
フツー思わねーよな?!
俺は悪くねーよな?
な?
ドアを開けたら嫌でも目に入っちまう真っ正面の所長席…
…本来は探偵の席だろうが、いっつもあの化け物が居座ってる真新しいデスク…
…の光景に、俺は一瞬で硬直しちまった。
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