main storyT
〜惜しむ者もう一人〜 17
…ぼーっと考えてる場合じゃなかった…!
こちらからはトロイに視界を遮られて見えませんが、ネウロ様は体勢に乗じて弥子ちゃんの脚に触れているみたいです。
「やだ、ちょ…」
弥子ちゃんは異様にびくついて、とっさに体をよじって拒む仕草。顔はもう真っ赤っか。
そりゃ、いきなりこれは、びっくりしてそうなるでしょう。
ネウロ様は、
「聞く耳は持たんな」
そう仰い、もう片方の手で弥子ちゃんの顎を取って、背後から……
「…ん…ん……」
耳に毒としか思えない声しか出せない弥子ちゃん……
すいませんドキドキするしかないんですけど…このキスの光景……
私の目があるというのに、何て不埒な…!
それだけ…ネウロ様に余裕がないということでしょうか。
確かに、いちゃいちゃムードを2、3度中断させられてますが、そのうちの一度は、ネウロ様がご自身でなさったことですけれどね……
……さすがの私も、これ以上まじまじと見ていると、後でネウロ様からきつ〜いお仕置きを頂いてしまうかもしれません。
すごくすごく残念ですが、壁紙の裏に退散し、聞き耳を立てるだけにしておきます。
.
[*前P][次P#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!