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〜惜しむ者もう一人〜 16
「知らぬとはいえ邪魔をしたのだ。報いは当然のこと。
その報いを、他ならぬヤコから受けたのであれば、誰であろうが何も言えはしまいし、ならば尚更…我々が気にする必要も価値もない」
「…?」
ネウロ様の意味深長なお言葉が、弥子ちゃんには意味が解らないようです。ちょっと首を捻って、考えてます。
ネウロ様は、
「…解らないならば、それで構わん」
考える弥子ちゃんの意識を散らすかのように素早く抱き上げて、ご自分はトロイの椅子に座り、弥子ちゃんを膝に乗せました。
…ネウロ様の仰ったことは、言葉を変えれば、弥子ちゃんに対しての笹塚刑事さんのお気持ちなど、知る必要はないという意味でしょうか。
言外に匂わせ、釘を刺しているのと同じかも。弥子ちゃん自身には解らないんだとしても、私には、何となく解ってしまいました。
それもまた、ネウロ様の独占欲に起因していると思って間違いないんでしょうね。
なまじご自分が弥子ちゃんの色気を開花させているものだから、ジレンマも感じてらっしゃるのかも……
ネウロ様って、本当に弥子ちゃんが好きで好きでしょうがないんですね。
…なんて…
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