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〜惜しむ者もう一人〜 12
それにしても……
それ程あからさまではありませんでしたけど、ネウロ様と笹塚刑事さんとは、弥子ちゃんを巡って少々確執があるように見受けられました…が。
何といいますか…
以前私はネウロ様に、弥子ちゃんのちからや魅力を目覚めさせたのはネウロ様の仕業で、それで何か厄介なことになっても自業自得…とか申し上げましたけど…
私、それをはじめて目の当たりにした感じがしました。
笹塚刑事さんの弥子ちゃんを見る目は、以前お見かけした時とは微妙に違うような気がされて……
もしかしたら、ネウロ様と弥子ちゃんとの間にただならぬ何かがあったことを察して、男性らしく動転しただけなのかもしれないですし、その方が厄介なことにならなくて良いとはいえ…
ネウロ様に対して皮肉めいたことを言ったのを見ると、やっぱり、あながち穿ちすぎでもなさそう…なのですが。
…私が考えていても、仕方ないですね…
…なんて、ふと我に返ると同時に。
「ん……
…あれ、笹塚さん達帰っちゃったの?」
弥子ちゃんの寝呆けた声に、ネウロ様はすぐさま振り返り…
私は慌ててボードの文字を消しました。
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